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Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

ホーム・シアター


 旧友への手紙。「やあピー助、久しぶり。今日はオカンと映画を観てきたよ。それでキミのことを思い出しちゃって筆をとったんだ。映画は、ちょっと前の日記に書いた「天然コケッコー」。僕の記憶に間違いがなければ、オカンと映画を観るなんてキミが出ていた「のび太の恐竜」以来27年ぶり。あの、今は無くなってしまった映画館に、オカンと僕ら兄弟の三人で観に行って以来だ。あの夏から27年だってさ、ピー助も吃驚だよなあ。それにしても還暦になったオカンと、30代になった僕が席を並べて、「キス」や「手を繋ぐ」といった、初恋の甘酸っぱいシーン満載の映画を観るっていうのはどうかな。なあピー助、キミはどう思う?」


 「天然コケッコー」は脚本も演出も丁寧な、なかなかいい映画だった。面白かった。くらもちふさこの原作は知らないので比較は出来ないのだけど、日常のオカシサや儚さが丁寧に、巧く描かれていたと思う。あと、登場シーンは数えるほどしかないのだけど、「シゲちゃん」というキャラ。オカシクももの哀しいうえに少しだけ狂気がブレンドされていて、爆笑ものだった。演じるのは廣末哲万。目力が凄すぎ。先日の日記でふれた従兄弟のマリは、普通に物語のキーとなるキャラを演じていた。思ったより出演も台詞も多かった。


 僕の隣で鑑賞していたオカンは、映画を観ている際に自分の気に入ったところがあると、いちいち僕を突付いてきたり、「舞台、島根。島根」と囁いてきたりととても鬱陶しかった。「のび太の恐竜」のときに、「映画は静かに観るものよ」と優しくも厳しく諭してくれた、あの凛々しい姿は何処へ。


天然コケッコー」公式HP http://tenkoke.com/