Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

暇なオッサンがまたまたステンドグラスをつくってみた

 天気がよかったのでビールを飲みながらベランダで寝転んでいた。空は突き抜けるように青く、雲ひとつなかった。「夏も終わり…」「厳しい残暑…」。昨夜。近日中にプロ野球のスター選手との熱愛が発覚するに違いないお天気お姉さんが涼しげな顔で夏の終わりを言葉のなかに刻んでいた。昨夜。FMヨコハマからは森山直太朗の歌が流れていた。「夏のおーわーりー」。僕よりもずっと年下なのに「お姉さん」なんて見栄を張り、嘘を付いている奴の言うことなんて僕は信用しない。森山直太朗はよく知らないけれど、そのフレーズは「さくら(独唱)」幻の四番だろ。さくらは春だ。


 この青い空を見ろ。夏の予感で満ち満ちているじゃないか。蝉の鳴き声もまばらだ。9月だって?6月の間違いだろう?シックスナイン間違ってるだろう。お願いだ。そう言っておくれよ。何か大きな世界システムみたいなものが僕を騙しているって言っておくれよ。何もやってないんだ。恋。コパトーン。海水浴。ドラゴン花火。西瓜。パーティー。レロレロ。何もやってない。しない、しない、ナツ。そうなのか?海パンだってまだ買ってないのに。トイレに掛けてある酒屋からのお歳暮の日捲りカレンダーだって6月9日のままなのに。僕は現在地を求め、脇に置いてある滅多に鳴らないせいで時計なんだかケータイなんだか存在意義が曖昧になった折りたたみ式の黒い奴を右手に取り、片手で開けた。液晶を覗く。陽射し。よく見えない。左手にはビール。僕はなんだかこのビールを置くとベランダ下に仕掛けられたプラスティック爆弾が爆発するような殺気がしたので右足をさっと上げて影をつくり液晶を覗いた。「2008/9/6」。間違いない。ナインシックス。僕の夏は終わっていた。現実逃避するとき、僕はいつも絵を描くことにしている。というわけでお絵描きシリーズ第九弾。


いつもは筆ペンだけどペニスでシコシコと下書き。オー!ノー!ペニスじゃなくてペンシルだった。


チェケラチョ!あとは下書きの上に透明なシートを置いて透ける素材をチョキチョキ切って切って、貼って貼って、日は昇り落ち折り返し地点、急げ!画材はパンティーのなんとかっていうシートです。押入れのなかに落ちてた十年モノ。オー!ノー!パンティーじゃなくてパントーンだ。PANTONE!


完成。ビール6本消費。沁みるぜ。


「ズーミングッ!」最近僕は独り言が多くなりました。


お前はそそり立つモヤシか?青白いぜ。日サロ行って出直してこい!早漏が!


お前みたいなやつは夕焼け照らしの刑だ。夕焼けが長くなった。ソーロング!


ここ!時間かかったぜ。


 僕がベランダで昼寝をするのが好きなのは、高校生のときに暇さえあれば屋上に抜け出して昼寝していた名残。絵を描いているとあのころに戻れる気がするんだ。僕にとって絵はちょっとしたタイム・マシーン。さあ行こう。秋が様々な果実を実らせて僕を待っている。Bダッシュでゴー。