Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

平塚のソウルフード「老郷」の湯麺を紹介するZE!


 ビビったわけでも総務ガールの視線が冷たいからでもないけど今日からロックン・フード・ブログになりました。これからは当たりさわりのない写真と教科書みたいなキャプションで攻めていくけど、事情を察してよろしく頼むぜベイビー。会社バレきっつー。


 で、突然ですが世間一般津々浦々堅気のお天道様の真下には「ご当地ラーメン」というものがございまして、ま、大概は「ご当地」と名乗っておっても人口十数万程度の少し大きな街に行けば食べられるフザけた軟派者。しかし、平塚の湯麺は全国に拡散しないモノホンのご当地。密教のごとく一子相伝の拳法のごとく平塚周辺でのみ生息しているガチご当地。今日は早々に雰囲気が劇悪な会社から逃げ出して、平塚湯麺の総本山と平塚市民のあいだで伝承されている平塚駅西口「老郷」を訪れてみました。


 キャバクラや風俗店が立ち並ぶ一角に「老郷」はあります。蛇足ですがピンサロ「電車でGO!」もご近所です。平日の昼間はおっちゃんおばちゃんで賑わってますが、夜になるとお酒をお飲みになる職業の女性や肉体的な職業の女性も訪れるので客層はバラエティ豊か、シルバー世代からJKまで、老若男女から愛される名店でございます。メニューはノーマルと味噌、二種類の湯麺と餃子のみ。価格は550円。僕が高校のときからまったく変わらない店内に入っておばちゃんに注文して数分後、ずぎゃんと出てくるのが平塚名物湯麺。


 ミクスチャーでスリラーなルックスに、おううっ、となるかもしれませんが美人は三日で飽きるけどそれほどでもない人はなかなか飽きないというじゃありませんか、湯麺も同じです、見た目で判断するのはよろしくないと僕は思います、つっても僕は美人を三日ごとにチェンジしていく人生を選びますがそれはさておき目を引くのは麺の白さ。マイコーよりも白い。次に透明なスープ。トッピングはネギ、シナチクにワカメがどどどーん。スープの味は酸っぱくて、何度食べても酒で馬鹿になっている僕の舌では解析不能な謎のブツ。ただでさえ酸っぱいがそのうえテーブルに置かれたお酢をぶっかけて酸っぱさを強化して食べるのが公式ルール。初めて来店してまごまごしていると店のおばちゃんに「お酢かけて〜」といわれるかもしれません(僕がそうだった)。どんな味と訊かれると「うーん酸っぱい!」「ワカメが、もしゃもしゃ…」としか答えようがなく、好みは真っ二つに別れそうですがハマれば癖になる珍味です。平塚を訪れた際は是非。


 20年ほど前、僕は平塚の高校に通っていて、友達とゲーセンで遊んだあとによく立ち寄って食べた。あの頃は確か500円だったかな。あのゲーセンもドラッグストアになり、近くに餃子の王将が出来たりして、平塚の街も随分様変わりしたけれど、老郷の湯麺の酸っぱさは変わらないでいてくれて、沖合から泳いできて浅瀬に差し掛かって足の先が砂にとどいたときみたいに、僕はいつも安心する。なんかそういうのってあんじゃん?