Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

食品業界の異物混入事故への対応について

マクドナルド。ペヤング。最近、食品業界における異物混入事故が絶えない。食品業界に10年以上携わってる僕からみれば対応が間違っているとしか思えない事案ばかりだ。そこで今日は、半世紀ほど食品業界を生き残ってきた弊社が、どのようにして異物混入と戦ってきたかを、とあるカリスマ営業部長(故人)である上司の言葉を通じて教授したい。このエントリーをマクドナルドのサラ・カサノバ氏に捧げます…。
 
上司「食べる前に見つかって良かったですねー!以上終わり!」
※異物混入事故のスピード解決を図ったつもりの一言→泥沼化

上司「虫も食べたくなる美味さです」
※虫混入時の謝罪の言葉。災い転じて福となりませんでした。

上司「戦争中はこういう虫を食べたもんです」
※虫混入時の謝罪の言葉。ちなみに当人は戦後生まれ(1946〜2014)だったりする。
 
上司「お茶に茶っ葉が入っていて文句を言う人はいないでしょう…」
※顧客への斬新な宣戦布告。

上司「とりあえず謝ったからいいでしょうよ…」
※異物混入の報せを受けて被害者への謝罪の言葉第一声。

上司「異物混入事故の原因ですか?弊社の業務怠慢とチェック機構の不備、それといちいちうるせえ客ですね…」
※異物混入事故の原因を尋ねられて真実を語る上司。

上司「俺がやったわけでもないのに…そう言われても…」
※責任の所在を曖昧にして時間を稼ぐのが大事。

上司「速い安いを追求したら安全を損なう…当たり前の結果でしょうよ」
※現代の食品業界の問題に鋭いメスを入れるのも忘れない。

上司「抜けない頭髪がありますか?あったら個人的にご教授頂きたいもんですわ…」 
※毛髪混入事故をこの一言で笑いに転化しミラクル解決。

上司「謝ってんのに何ですかその態度は…」
※謝ったらオッケーが当たり前だのクラッカー世代。

上司「実は…私も被害者なんですよ…」
※この後大炎上。

上司「おかしい…弊社はビニル手袋を使わないのでビニルが入りようにない…」
※それはそれで問題になった。弊社はビニル手袋を使っております。

上司「イナゴの煮付けは美味いのにクレーマーったらよ…」
※バッタは異物と信じる部下に価値観の転換を求める上司の至言。

上司「謝ったら負けだ…」
※異物混入事件対応で言いたくても言えない真理を暴露。

上司「謝らなかったら謝らなかったで気に入らない。謝ったら謝ったで気に入らない。オタク何がしたいのよ?」
※言ってはならないことを口にした上司は、罰が当たったのだろうね、この後、急死しました。

上司「生野菜食うのやめれば?」
※生野菜に虫が付いてた事案について。生野菜のリスクを端的に解説。

上司「謝り損のくたびれ儲け」
※異物混入事故謝罪のあと、部下に漏らした本音。

上司「もし、これが弊社の落ち度でなかったら、木っ端微塵となりますがよろしいか?」
※やられたらやり返す。早すぎた半沢イズム。

上司「綺麗事言っても要は金でしょう…で、いくら?言ってミソ〜」
※アメリカよりもアメリカンな解決案を出会い頭に提示。

上司「製造工程のどこどこで混入って言われてアンタ本当に信じるの?でっち上げだよあんなの。そんなら謝罪だけするってのが誠意ってもんでしょうよ…もーしわけありませんでしたー」
※誠意という日本語について再考したくなる一言。

上司「口先だけならいくらでも謝ります。どーもすいませんでした〜」…。

以上である。僕は一連の発言の処理でこの10年駆けずりまわってきた。これら弊社の半世紀の負の遺産を活かして食品業界への不信感を払拭してもらえれば、草葉の陰から上司も喜ぶと思う。それではまた。