Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

「お子さんは?」「いません」「…ごめんなさい」の意味がわからない。

結婚してまもなく5年、当初はイライラした「お子さんは?」という心ない質問も今やバッチコーイ。そんな境地に至ったのは、そういう質問をする人は、心がないだけでなく想像力が決定的に欠落しているのだと諦めてしまったからであり、何度も聞いてくる人に対しては記憶力も皆無の哀れな人だなあ、きっと試験や就職など人生の節々でうまくいかなかっただろうなあ、テロリストにならなかったのは不幸中の幸いだなあ、という同情を突然覚えてしまったからである。しかし、いまだによくわからないのは、子供はいない、という答えに対して「すみません」「ごめんなさい」と謝ってくる人。同情するような沈痛な表情を浮かべての謝罪ならわかる。しかし十中八九は聞いちゃいけないこと聞いちゃった的な、野次馬が見せるようなうすら笑いを浮かべるのである。手のひらを口に当て「ごめんなさいおほほほほほ」ってね。なにがおほほほほなのだろう…。子供がいないことはそれ以上でもそれ以下でもないただの事実だ。ただ、事実を告げているのにおほほほほと笑いながら謝られる。それは子供がいないことは良くないこと、聞いてはいけないタブーという認識が質問する側にあることの証明だと僕はとらえている。服役を終えて出てきた人に「どんな犯罪をやったの?殺人?強盗?」と訊くのと同じようなものだろうか。人間と人間なんて分かり合えないことを分かり合うしかないとはわかっているけれど、ごく一部の人でも、子供がいないことはよくないと考えている人が存在していることが僕には信じがたい。そもそも僕はすみません、ごめんなさいと謝りゃ済むって考えがあまり好きではない(僕はなんとも思わないが人によっては少なからず傷つく人もいるだろう)。執拗で負けず嫌いな僕は「お子さんは?」「ごめんなさい」コンボを喰らったときは、少なからず反撃するようにしている。実戦データから導き出された反撃コメントの実例をいくつかをあげてみよう。ブチ切れて「子供がいないと悪いんスカ」と迫るのは、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい許してちょんまげと逃げるように言われるだけでかえって何かホントに悪いことをしているような罪の意識に苛まれてしまうのでやめるが吉。実戦データから「実はインポなんですよ」あるいは「安心してください。ベッドの上では僕がベイビー役を果たしていバブ」と言い返すのが有効なのがわかった。その二つの用例を使うと、重大な事実を目の当たりにした相手は悲しそうな顔を浮かべ絶句、二度とくだらないことを聞いてこなくなるのでおすすめなのでバブ。このテキストは「お子さんは?」みたいなアホな質問を絶滅させる目的で書いた。こんなふうに不妊問題もはらんだシリアスな話題を軽いタッチで書くと想像力のない人に意図が伝わらず、結局、「お子さんは?」なんてくだらない質問は無限に生まれてくるのだけどね。きっつー。(所要時間16分)