Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

サロン・セミナー参加経験豊富な僕が見た、オンラインサロンの問題点

著名人による有料オンラインサロンが盛況だ。僕にはちょっと想像が出来ないけれど、そこでしか得られない有益な情報や有意義な交友関係がゲットできるみたいだ。オンラインなのでいつでもどこでも気軽に。率直にいって、スゴイ。今のところ僕には必要ないけれど、加入者の皆様が、料金に見合うサービスを受けられていると感じているのなら、それで良いんじゃないでしょうか、という感想しかない。素晴らしいことだ。

その一方で、オンラインサロンのトラブルもちらほら耳にするようになった。そのひとつひとつを検証して是正を促すほど僕は暇ではないし、その義理もない。世の中を良くしたいという正義感もない。ただただ野次馬精神から、オンラインサロンの功罪と、なぜトラブルが起きてしまうのか、僕の豊富なサロン経験から考察してみたい。なお、訴えられるのが恐ろしいので、少々抽象的に中傷的な内容になってしまうのは承知願いたい。

オンラインサロンを簡単に定義して要素を羅列すると、「月額固定料金」「オンラインで利用可能」「主宰者と近い」「加入者のみがコンテンツを利用できる」「加入者同士のコミュニティがある」となるだろうか。問題が起こる原因が、その閉鎖性にあるのは、ほぼ間違い無い。つまり、提供されるサービスや運営方針について問題があっても(例えば、「コンテンツが料金に見合わない」「運営が杜撰」とか)事前にそれを知るのは難しい。そんなことは加入してから指摘すれば良いではないか、あるいは、外部からでも問題は把握できるから外からアクションを起こして正せばいい、というご意見もあるかと思うが、サロンの特性を知り尽くす僕に言わせればデスク上の空論である。

かつて、僕もサロンで酷い目にあったことがある。入念に事前調査したうえ、このサロンのあのサービスなら間違いないと料金を支払ったものの、期待した結果を得られなかったのである。運営サイドに文句を言っても、「サービスの効果は自己責任だけど、それだけ文句を仰るならこちらにもやり方がありまっせ」と言い返されてしまった。閉鎖性ゆえに、事前にサービスを確認する範囲には限界があること、サービスに不満があっても自己責任のひとことで片付けられること、それが問題の根底にある。ここで例に出したのはピンクなサロンであるが、閉鎖性と人を高みに導くという目的は、オンラインサロンと同じである。

もちろん、ピンクなサロンとオンラインサロンでは大きく異なる要素もある。加入者同士のコミュニティ感や連帯感だ。先に加入後に問題がわかっても指摘すればいいではないか、という意見は空論としたのは、外部からみれば問題であっても、中に入ってしまえばそれが問題とならないからである。同一のオンラインサロンに参加する人たちは、似たような価値観、考え方をする人間同士である。閉鎖的な空間(この場合はネット上)で似た者同士が集まれば、批判もなく、多少の違いこそあれ、自然、自分の望んでいた言葉や考えに接することになり、それは補強されるだろう。やっぱ僕たち私たちは間違っていないよねー、先端にいるよねー、というふうに。外野の声は聞えなくなる。だって正しいから。人は、見たいものだけを見たがり、聞きたい言葉を聞きがちな生き物だ。僕もそうだ。心地いいもん。似たような人たちによる心地良い場所。それがオンラインサロンの本質である。サービス提供はその材料に過ぎないのだ。

極端な言い方をすれば、サービスや運営に対する疑問は心地良さですっ飛んでしまうのだ。実際には、社会は自分の心地よい声だけが聞こえるようには出来ていないので、そのギャップを自分で埋めていく必要はあるけれど。僕はオンラインサロン的なものは必要ないと述べた。それは現実とのギャップを埋める作業が面倒だからに他ならない。ピンクなサロンでも受付やサービス自体に愛想がなくても、気持ち良ければオッケーという点ではとてもよく似ていかもしれない。

結論めいたものを言うのならば、オンラインサロンは主催者次第という身も蓋もない話になってしまう。主催者が、サービスの向上としっかりとした運営をすればいい。つまり主催者が熱心なファンである加入者に対して、教祖にならず、サービス提供者でありつづける自覚や責任感があればいい。それがないと、オンラインサロンは教祖様の教祖様による教祖様のための集金装置になってしまうかもしれない。まあ、オンラインサロンの主催者はそんなバレバレのことをするほど頭が悪くないだろうし、実際にはそこまで悪質なサロンはないと思うけれどね(あるかもしれないがよく知らない)。まあ、たとえばねずみ講のような多くの集金装置がそうであるように、料金による階層制や紹介制度をつくるようになったら、集金装置化の兆候かもしれない。もし、万が一、正直者の僕がオンラインサロンを始めるなら、最初から教祖を名乗って、金を払っても奉仕したいという加入者から僕がサービスを受けて、僕だけが気持ちよくなれるようなサービスにするだろうね。HAHAHA!(所要時間25分)