2021-01-01から1年間の記事一覧
スマホに謎の着信があった。番号は通知されている。相手は不明。携帯電話を持つようになってから25年以上同じ番号を使っているので、今でも月に数回程度、「謎の着信」がある。「間違い電話」や「知り合いの新しい連絡先からの着信」といった例外を除くと、…
「親ガチャ」という言葉をはじめて聞いた。ガチャ。実力とは無関係に運で人生を左右されるという意味だ。なんて悲しい言葉だろう。だが、振り返ってみると僕の47年6か月の人生も、実力ではどうしようもない「ガチャ」に左右された人生であった。 1974年2月生…
先週、金曜の朝7時半、出勤しようと駐車場へ行ったらマイカーにキズがついていた。左前方のバンパーに擦りキズ他多数…。 ▲現場写真(キズがわかりやすいように白黒に加工) 白っぽい粉(塗料?)が見えたので、最初は鳥の糞をついてしまったと思った。が、近…
新型コロナワクチンの副反応を、SNSに投稿する人が後を絶たない。僕の観測範囲では、投稿者は圧倒的に中高年おじさんが多い。よく言われているように、反応には、個人差があるので、それらの投稿は参考程度に眺めるしかない。賢明な読者の皆さまにおかれ…
8月某日、朝。幹部会議がはじまって30分が過ぎようとしていた。僕は絶望していた。会議室にいることを怨んだ。なぜなら30分経過したのに、実際には、会議は始まっていないからだ。バカバカしい権力闘争を見せられていた。ノートの片隅にコロ助を書いていた…
フジロック(「FUJI ROCK FESTIVAL’21」)を配信で視聴した。推しのバンドやミュージシャンはいないけれども、それなりに良かった。推しのバンドやミュージシャンがいない僕でも楽しめたのだから、推しのある人は楽しめたのではないだろう…
離婚することになりました。残念な気持ちはない。一ヵ月間彼女と話し合ってきた結果だからだ。彼女と僕は一回り以上年齢が離れている。話合いでわかったことは、考え方や価値観の違いは否めない、ということだ。最近流行りの熟年離婚ということになるのだろ…
過去の言動によって東京五輪の音楽担当を外された小山田圭吾さんの爆発大炎上がとどまることを知らない。所属しているバンドの新譜が発売中止になり、その関連のラジオ番組も終了になった。小山田氏のキャリアが終わってしまいそうな勢いである。 1991年…
はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」 はじめてブラジャーを意識した、あの暑い夏の午後を僕は今でもはっきり覚えている。1984年、小学5年の夏休み。街を取り囲む山々の中に、雨上がりの日姿をあらわすと噂されていた幻の湖を友達と探し…
会社上層部の長老(72)が会議の途中、立ち上がり、ホワイトボードに「DX」と書きなぐったとき、時代の動く音が聞こえた気がした。「DX/デジタルトランスフォーメーション」が前時代的な社風を破壊するイメージが浮かんだ。そして、「デジタル技術で…
25年。中途半端に長くなってしまった僕の会社員生活において、数多のクソな人物やクソな出来事はあったけれども、上司Kの伝説的な土下座から僕の退職に至るまでの1年間に起こった一連のクソオブクソに比べれば、すべて鼻クソである。あえて言おうカスである…
僕は食品会社の営業部長、自分で言うのもなんだが部下に慕われている部長と自負している。その証拠に、先日、休みを取ろうとしたら、部下の一人が気を使ったのだろうね、「いてもいなくても同じですから休んでください」と言われた。一瞬、思うところはあっ…
20数年前、新卒で入社して1年目の秋に、香辛料を扱っている会社の担当を任された。代理店業務だ。海外から輸入した香辛料の原料を、指定された日時に工場へ納品する仕事。取引相手の会社はS県に本社があり、商品はI県にある現場にコンテナで届けていた。…
「ちょっといいかな」妻は言った。3月中旬の朝。ダイニングテーブルの上のマグカップからはコーヒーの湯気が立っていた。「なにか…」と僕が言おうとするのを遮るように、彼女は「これ」と言った。彼女の前には一枚の紙が置かれていた。いつからそこにあった…
シン・エヴァ観てきた。見事な完結編だった。ひとことでいえば、卒業式のような映画だった。「終劇」直後、隣で鑑賞していた僕(47)と同世代の男性がボロボロ泣いていた。その気持ちはわからないでもなかった。「この終わらせ方しかない」と納得させてしま…
僕は食品会社の営業部で働く中間管理職。短期間で転職を繰り返すジョブホッパーに対して偏見を持っていたけれども、実際に同僚として働いてみて、今はその偏見が違うものに変化している。「己のスキルアップ、キャリアアップしか考えていない人」「ひとつの…
先月。誰でもその名を知っていると思われる、某一流企業から企画提案オファーを受けた。企業名とオファーの内容については、機密保持にかかわるため公に出来ないが、多くの人がサービスを利用している巨大企業だ。そのような超一流から僕が勤めている会社に…
2月13日に47才になった。どこに出しても恥ずかしくないアラフィフだ。47。信長は人生50年とうたい、赤穂浪士は47人で吉良邸に討ち入りを果たした。人生について振り返るいい機会だ。絶好調な日は少なくなり、疲れが残るようになった。ネガティブなことばかり…
先日、取引のある仕出し弁当業者と面談した。「相談に乗ってほしい」と請われたからだ。その仕出し弁当業者は緊急事態宣言下にあるエリアで半世紀近く営業している老舗。官公庁向けやイベントへの仕出し弁当を主な事業にしていて、一般向けの弁当も手掛けて…
話題の紹介制音声SNS、Clubhouse(クラブハウス)を1週間、毎日数時間使ってみた。機能の詳細の説明は他の人にお任せして、1週間使ってみて見えてきたものをお話したい。率直にいうと、想像以上に面白かった。久しぶりに「盛り上がっているクラスメイトの…
まだ50歳にもなってないのに、20代前半の若手社員から「老害www」と陰で笑われている。非常階段かトイレあたりで。だから森喜朗東京五輪組織委会長には感謝している。森会長は老害世界最高記録を更新し続けて、老害の可能性と未来を切り開いてくれているから…
僕は神奈川県で働くサラリーマン。昨日、緊急事態宣言の延長への対応を決める打合せに出席した。僕は新規開発部門の責任者(営業部長)なので、緊急事態宣言下の活動計画について説明をしたが、打合せに出席した面々の「こんな時期に営業しても無理でしょ…」…
突然だが、飲食店に対する自粛要請が産み落とした二つの地獄についてお話したい。僕は神奈川県在住の食品会社営業マン。今日は、取引先(ブライダルとレストランのオーナー)と今後の仕事について、いつもの喫茶店で軽く打合せをした。神奈川県。飲食接客業…
テレビに出ているような有名人や若手社員が「爪痕を残す」という言葉を、好印象を残す、成果をあげる、といった良い意味で使っているのが気に入らない。言葉が時代時代にあわせてアップデートされるのが嫌なのではなく、もともとの好ましくない物事について…
未来の話だ。2681年夏、東京。巨大スタジアムのメインスタンドの前にジャージ姿の老人が立ち尽くしている。老人が立っているのは、セパレートレーンのスタート地点だ。スタンドには誰もいない。スタンドだけではない。スタジアムには老人以外の人影はない。…
「あ。もしもし。私だ。元気でやっているか」昨秋退職した役員Hからの電話。その声の以前と変わらぬ感が悲しみに変換されて、がつーん、と胸にキテしまった。Hからの着信と、取り繕った変わらない感は予測されていた。予測通りに電話がかかってきて、予測通…
2021年1月15日金曜朝8時、忘れ物を取るためにテレワーク実施中の会社に顔を出したら、誰もいないはずの事務所に上層部(事業本部長)が出社していた。神奈川県には緊急事態宣言が出てから原則テレワーク。上層部も例外ではない。彼は、僕を見つけると近づい…
僕が暮らしている神奈川県に緊急事態宣言が出た。食品関係会社で営業職として働く僕も、予定されていた出張を急遽取りやめ、しばらくは2週間に1度の出勤日以外は在宅勤務になる。マスメディアは、「緊急事態宣言下にある飲食店は20時閉店の要請にしたがい厳…
2021年1月8日僕の暮らしている神奈川県に緊急事態宣言が出された。昨日、緊急事態宣言への対応を社長以下部門長レベルで話し合った。対応といっても、昨年春の緊急事態宣言の際に業務効率化の推進とテレワークの導入を完了しており、さらに宣言解除後に東京…
診察室でお医者様から「ご家族は?」と言われて、僕は思わず天を仰いだ。そこには白く輝く天国のかわりに無機質な白い天井があった。 事件は冬らしい寒い朝に起こった。目が覚めたら口から血を吐いていた。血のついた寝具が現実のものと思えなかったけれども…