Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

【降臨賞】空から降ってくる悪魔のように甘美なアイツ


 宇宙人はMMR矢追純一UFOスペシャルが追い続けたアーモンド型の瞳がくっついた大きな頭がビリー・ホリデイみたいな貧相な身体の上に乗っかった小柄なヤツじゃないと今ひとつ。グレイ型宇宙人。クラスのみんなも言ってる。「グレイならOK」「グレイの指エロイ」「つーか頭の形がもうエロくね?」「グレイのファック凄そう」。ドラッグのキメキメで頭のなかに常時レインボウ掛かっちゃってるリサなんか「グレ〜イフィンガ〜」なーんて007の替え歌を口ずさみながら秋葉原のルノアールで自慰行為始めちゃって万世署に引っ張られる始末。それくらい宇宙人イコールグレイ。それなのに宇宙人が突然カーンと晴れた調布の空に降ってきて、それがまた空気を読まずにグレイじゃなかったものだから、わたしの世界は超パニクる。空気がないところからやって来た宇宙人に空気を読めっつーのも無理だけどね。自衛隊も政治家もいるから、宇宙人関係ないしーとツタヤで借りてきた「ビッグ・リボウスキ」の散骨シーンをゲラゲラ笑いながら見ていたわたしに担任から電話が掛かってきてわたしの運命は変わる。担任は井戸田っていう数学教師で、こいつは授業中に黒板の前で教え子が解答を間違えると「甘〜い!!」と嬉しそうな声をあげて家庭内の問題のストレスを発散させるウザイ奴。井戸田が言うには、自衛隊は宇宙人の第一波によって壊滅したので東京都知事石原慎太郎が東京都の全女子高校生を実戦配備につかせるよう命令を出したらしい。はあ?「えーそれあたしらにメリットないしー」「甘〜い!!」うわーと思いつつ電話を叩き折ろうとする手を諌めるわたしはレディー。知事曰く、宇宙人と戦った者には卒業までの単位を特別に与える。アーユーレディー?OK!条件を聞いたわたしはチャリにまたがって学校に飛び込みおはよおはよおはよーを適当に連発して教室に入り席に着く。教室はクラスで飼っていたウサギのペコちゃんが失踪したとき以来の大騒ぎ。「なんであんなのに自衛隊やられるわけ?」「マジわけわかんないんだけどー」「なんか、見とれているうちに一発もミサイル発射しないでミンチにされたんだって」。まあスケベおっさんじゃ勝てんわな。悪いけど。なまんだぶー。ここはわたしたち制服ガールの出番。えっへん。大騒ぎする制服ガールズを横目に、わたしは援交やブルセラを禁止する一方で、チンコで障子をヌバッと破く小説を書いたり、女子高生を宇宙人と戦わせたりする石原慎太郎ってどうなのよっと思いながらマシンガンを担いで多摩川河川敷へ向かう。つかマジでマシンガン重い。うぐうぐマシンガンの重さに悶えて多摩川に行くと武装した制服ガールがざざーっと一万人ほどいて無反動砲やマシンガンを構えて空を睨んでいた。「つかマジで今日くんの?」「さー?」「バイトの時間に遅れちゃう」「顔とかーケガとかーしたらー整形してーモエちゃんにーすんのー」「ぜんぜん宇宙人撃てるんだけど」「おっさんてバカばっかだから」ぷうぷぷ。そう。わたしらなら心を乱さずに撃てる。あの宇宙人を。ああーとどこからか声がして空を見上げると宇宙人が落ちてきた。無数の黒点が次第に大きくなってくる。落ち着け。絶対にやれる。射程距離に入るまでもう少しだ。黒点は人の形になった。グレイ型じゃない宇宙人。日清カップヌードルを纏った戸田恵梨香。距離三千。カップヌードルから飛び出し降ってくる幾万の戸田恵梨香型宇宙人。裸の戸田恵梨香に向けわたしは躊躇なくマシンガンの引き金をひいた。楽勝。こんなんじゃダイエットにもならない。っつーかこんなのに負けた自衛隊馬鹿すぎ!

【降臨賞】空から女の子が降ってくるオリジナルの創作小説・漫画を募集します。

条件は「空から女の子が降ってくること」です。要約すると「空から女の子が降ってくる」としか言いようのない話であれば、それ以外の点は自由です。
 http://q.hatena.ne.jp/1231366704