Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

完全版/某独立行政法人が出入り業者に求めた企業努力


 『もう時効だと思うので』といって某独立行政法人とウチの会社とのやりとりを「悪口」というカタチでtwitterにつぶやいたのが二週間前(http://togetter.com/li/48632)。悪口だから一方的に某独立行政法人を悪者に仕立ててしまったけれど、ウチの会社の落ち度や、一連の顛末の決着について触れていないのは、ちょっとフェアなやり方じゃないと思った(実際、ウチの会社のやり方に疑問を投げかける意見も多かった)ので、そこの部分を補足したい、でもツイッターだと文字数の関係で難しい、それならブログで、というのがこの《完全版》の趣旨だ。
↓↓↓

 もう時効だと思うのでウチと取引きのあった某独立行政法人についての悪口をはじめます。


 以前、某独法にあるカフェテリアをウチの会社がやっていたとき、サラダバーをやってほしいと要望された。《職員からの声が多いので、サラダバーを設置してほしい。出来たらスープバーとドリンクバーも設置して欲しい》 


 当時、僕はこの件については直接タッチしていなかったのだけれど、同僚から相手が厄介なのでヘルプして欲しいといわれて手伝ったんだ。で、コストやら何やらをはじいて企画と見積を持っていったんだけど、そこで相手が信じがたいことを言ったんだ。「無料で頼む」と。


 相手はあくまでサービスで提供しろというわけ。その分のコストはどこで回収するのか尋ねると「企業努力の一点張り」(現状の料金改訂も申し入れたけれど却下された)。ここだけの話、僕らの業界だと官公庁相手の仕事は利益がひくい。この独法も例外ではなくギリギリの運営が続いていたので、僕と同僚はサラダバーの件を機会に契約解除しようと上に意見したけれど、会社は継続の方針を打ち出した。


 なんかさ、僕の上の年代の人、特に50代以上の人って官公庁の仕事がステイタスになると信じている人が多くて、他の仕事の足を引っ張ってもやらなきゃみたいな風潮があるんだよな、これはウチの会社や業界だけなのかな。とにかく、利益を削ってサラダバーを提供することになったってわけ。ささやかな抵抗で《料金をいただけないかぎりスープバーは出来ない、ドリンクバーはホットコーヒーのみなら対応》したら、独法の担当者面白くない顔してたよ。


 交渉の結果、無料サラダバーと無料ホットコーヒーコーナーの設置が決まり、翌月初日からはじめることになったんだ。


 サラダバーって一人当たりの野菜使用量を算出して利用者数をかけるとほぼ正確な野菜使用量が予想出来て、実際他のお客様は想定内におさまっていたのだけど、そこの独法だけはいざサラダバーを始めてみると突出した数値になったんだ。ただでさえ少ない利益を圧迫した。実際に原因を調査して呆れた。


 そこの職員の相当数の人がサラダバーをタッパーに詰めて家に持ち帰っていたんだ。サラダがなくなったら補充しろ、切れている、のクレームの嵐。サービス、企業努力と言った客先担当までもが家に持ち帰っているのを見たときはあいた口がマジでふさがらなかった。もう企業努力でカバーできないレベル。


 たしかにウチのスタッフの対応もよくなかった。いわれるまま提供してしまったんだから。ただ、これ以上労務費をかけられないので、サラダバー監視のためだけに人間をおくわけにもいかなかったんだ。仕方なく、サラダバーのテーブルに《サラダは一人(お皿に)二回まで》なんつー情けないメッセージボードを設置した。僕と同僚は打開しようと担当者にサラダバーの売り切れ時点での終了を申し入れた。すると「福利厚生なので、それはできない」と担当者。


 担当者は、職員全員にサラダバーが提供されるようでないと福利厚生に差がでてしまうのでこまる、売り切れは絶対のめない、といった。つまりサラダバーが売り切れになる可能性が高いカフェテリアの営業終了時間間際に食事をとる職員がいるのは福利厚生からあってはならないそうだ。そのときの交渉でコーヒー飲み放題は撤廃することが決まったが、コーヒーの原価なんてたかがしれているので焼け石に水だった。担当者は、次回の入札も参加できるといいですね、と言った。今思えば、脅しだったのかな。


 なんども撤退を意見したけれど会社は運営継続方針を撤回しなかった。少しでも赤字を減らそうとサラダバーの品目(使用野菜の種類)を減らすことにした。高価な地場産生野菜の比率を減らし、安価な品と冷凍品を導入。仕事だけでなく、人間の付き合いのベースにはやっぱ常識とか良心つーもんがなきゃいかんと僕は思うのだよな。非常識には対応できない。


 頭に来るのがさ、そこの職員、官舎格安賃料(水光熱費タダという噂)で恵まれた環境にいるのにサラダを持ち帰るようなセコいことをするってところで、その後も悪びれずにサラダバーの品目を増やせ(減らしたから)やら、温野菜も欲しいやらわがまま放題。担当者も出来る限り地場の野菜を使ってくれといってくる始末。野菜なんて水やガスと同じ感覚だったんだろうな。水やガスだって本来はタダじゃないけれど、感覚が麻痺してしまったんだろうな。民間企業の利益を出す苦労なんてわからないんだ、あの人たち...


 パートの時間を少なくするなどして運営のてこ入れをはかったり、交渉をつづけるうちに年が明けて入札の通知がはいった。そこの入札、カフェテリアの販売価格表と年間補助金をいれる仕組み。本来補助金っつーのは、運営の補填として支払われるものなのだけど、いままでそこの独法から、入札金額をなんとなく教えられてきてたんだよな。たぶん、独法としてもカフェテリアの業者を入れ替えるの、面倒だったんじゃないかな。ウチはさっき述べたとおり、官公庁的なところと付き合うのがステイタスだと思っているので、お互いの利益が合致していたんだ。


 会社の上層部からみれば、数字が出ていない現場だったので、なんらかの手を入れなきゃということになったんだろうな、《交渉に失敗した》同僚はこの時点で外され、手伝っていた僕も退場。ウチの部長が、部下の失点をカバーするとかなんとか言って、この独法を担当することになった。社長から運営継続を厳命された部長、入札金額をやんわりと独法の担当者から教えられたにもかかわらず、こんなんじゃ金にならねえ、俺は客に媚びないと、周囲の声をいっさい無視して論外な金額で入札し、ウチは撤退が決定。


 いざ、撤退が決まってしまうと、それまでその事業所を維持しようと奮闘していたにもかかわらず、なぜか、会社内は赤字店舗がなくなってラッキーという空気が流れて、それが評価された部長はその年の社長賞。ウチのあとに入った業者は苦戦したんだろうなあ、利益を出そうと食材費をけちったのか食事の内容はウチがやったときより悪くなった。独法の担当者はそのせいで上から責められているらしい。交渉の合間に、業者はいくらでもいると捨て台詞を残した人間はもっと悩めばいい。ざまあみろだ。

 そこ以外にもシワケ対策の見せ掛け見直しで競争入札の入札前日に入札金額をぬけぬけと指定してくる馬鹿な独法もいて、ムカついて白票出したこともあったし、なんつーか、あの人たちは民間や一般常識から掛け離れた地点にいるから自浄なんか出来ないと僕は思う。 ウチのような業者に払っている金だってシワケの対象になるべきなのかもしれないが、本当に、徹底的にシワケしてスリムにすべき。僕から言わせればレンホウ議員甘い。超甘い。いっかい全部解体しなきゃダメだあの人たちは。ディカプリオがいたら奴らの頭に算数ドリルとロックンロールをインセプションしてもらわなきゃ。いってみりゃ脳味噌交換な。


 あまり民間、庶民を馬鹿にするんじゃねーよっつう僕の怒り、わかってもらえるかしらん。ウチみたいなところは結構しぶといから独法や官公庁の仕事がなくなっても、たぶん、やっていける。普通の人間は案外強いんだ。独法官公庁といえば、民間に業務を委託するときなどに説明会も茶番でさ、コスト削減を名目にしているのに、説明会に係員が十人やってきて、そのうち説明をするのはたった一人。他は何しに来てるんだかわからないし寝てる奴もいた。実績ベースで見直しをつってるわりには、前回と日付を変えただけの仕様書をくばったり…、コスト削減ならお前らの人件費から削れよって毎回突っ込みたくなるんだよな。以上庶民なめんなよっつーお話でした。もうこういう話はしないよ。バイバイ。