Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

僕がそれでも鎌倉に住み続ける、その魅力と理由について徹底的に語ろうじゃないか。

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住んでいる街の素晴らしさをインターネット上でアピールするのが流行っているらしい。大変に素晴らしいことだ。僕もそのウェーブに乗って、四十年ほど暮らしている湘南鎌倉のサイコーな魅力と住み続ける理由について語ってみたい。
 


1.食べ物がサイコー

鎌倉は、書店などに「鎌倉グルメ」なる雑誌ムックがあるように本当に美味しいものばかりらしい。マスメディアで「ロハス」「潮の薫り」「こだわりのコーヒー」「一流ホテルで腕を磨いた」「オーナーご夫妻」といった別に鎌倉でなくても成立するキーワードと供に紹介されるお店は、ここ十数年のうちに北関東など他の土地からやって来た人がはじめた店という都合上、鎌倉に来られる人のニーズや気分をうまく反映しておるので、そういう店に行って、ナウいパスタやオシャレなパンケーキを食べるなどして、昔から地元住民に愛されているお店を荒らさないようにしていただければよろしいかと思う。

「私は本格の鎌倉グルメを目指す。目指すのだ!」というのならサザンオールスターズのパーカッションの人のような容貌のオーナーが経営する喫茶兼ハンバーガーショップ兼カレーショップ兼シャツ屋に入ったり、パンケーキの行列に加わらずに、海沿いのそこいらの店でシラスを食べるといい。生シラスでも釜揚げでもいい。ちなみに大きな漁港がないのに海産物を出す店が多いのは、開けてはいけないパンドラの箱。

生粋の湘南ボーイである僕の外食事情を申し上げるなら全国展開のチェーン店がほとんどだ。また、参考までに自炊方面について申し上げるならば我が家の食卓には地元で採れる「鎌倉野菜」が一日一度必ず上がる…ようなことはなく、つーか経済的な問題で一度も上がったことはなく、野菜は格安の冷凍野菜ばかりである。


2.都心へのアクセスがサイコー。

都心へのアクセスもJR横須賀線オンリー&シンプルで間違えようにない。一時間以内で都心に行ける。さいわい災害や事故などで電車がストップすると振替輸送の手段がほとんどなく、足止めをくらってしまうので、出来るだけ仕事をしたくない会社員及びノマドの方には都合がいい土地ともいえる。

また、幕府が置かれた理由にもなっているとおり三方を山、残り一方を海に囲まれているという立地条件から、隣接する街に行くには比較的細くカーブの多い道路を利用しなければならず、抜け道も少ない都合上渋滞も多いため、スピード違反を切られることもほとんどないのでサイコー。

余談になるが、東京に出向いて、東京人にコンプレックスを抱くこともなく新旧首都人同士、対等に同じ言葉でわたり合うことが出来る。一方、厳密にいえばローカルなので、東京在住の地方な人にあわせて「東京プロパーとかないよねー。これからは僕ら地方の時代だよ」と話を合わせられるのも強みである。


3.江ノ電がサイコー。

理由はいらない。サイコー。


4.ロハスな環境がサイコー

皆さんのご想像通りに鎌倉は京都ほどスロウではないがゆったりと時間が流れる街なので大変に過ごしやすい。
なぜ時間がゆったりと流れているのか?古き良き時代の風情の街並み。荘厳な寺社仏閣。様々なファクターがあるが、僕は市民よりも観光客が多いからだと考えている。つまり平日は時間に追われる必要のないサンデー毎日なお年寄り。ゆったり。休日は余命が有り余っている若者。ゆっとり。そういうことだ。

 住民サイドからみると大勢の観光客で駅前などは大変騒々しく、ミスタードーナツで小説を読むだけでも集中力が養われる。ありがたいことだ。

その他、OLみたいな女性三人組が一年前にオープンした雑貨屋やパンケーキ屋に並んで「やっぱ鎌倉はヤバイよね〜」とか騒いでいたりするのを目にするだけで平和を実感できたりする。外国人観光客も多く、英会話の技量を試す機会も豊かで人によっては国内留学が出来るかもしれないが、女性が大好きな僕は「黒人男性と付き合っている日本人女性共通のゴツさ」のほうが気になるのでスピードラーニングの効果をまだ試せないでいる。

多くの観光客の方々が¥とドルをたくさん落としてくれればいいのだが、夕食は横浜中華街など他のエリアでされる人が多いのでしょうね、金は落とさず、ただ日が落ちるのみ。夜になると街全体が仏壇になったような静寂に包まれるのもいい感じで本当に過ごしやすい。


5.自然がサイコー

鎌倉というと寺社仏閣のイメージあると思うが、実は寺社仏閣の数よりも樹木の本数の方が圧倒的に多く自然が豊かな街だったりする。低山に囲まれていて、源氏山などもある。

梅雨の時期には北鎌倉エリアなどの紫陽花がキレイだ。その時期はパンケーキに並んでいた人たちがそのまま紫陽花鑑賞のために並んでいる。

最近はリスが多い。外来種のリスはカラダも尻尾も大変大きくて顔面も愛嬌がなく、鳴き声も可愛げがないので見ているだけで現実に引き戻される。
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もちろん海もすぐそばにあるので風景サイコーだ。江ノ島、富士山、夕焼け。マジサイコー。丘サーファーで皮肉屋の僕にとっては、早朝からパンケーキを求めて並ぶ行列を白目で眺めながら趣味のサーフィンが出来るので、こんなに楽しい街はないよ。

夏場は安上がりの恋を求める若者がビーチに殺到して月9の物真似みたいなことをあちらこちらでやっており、自転車の前カゴに使用済みの避妊具を廃棄されたりするので忍耐力が養われ、嫌でも人間力が高まるぜ。「ぜ」って湘南ぽいね。海が近すぎて津波や高潮の際には市内主要部のほぼ全域が水没してしまう。リスキーな面もあったりする。もしものときはこのブログを読んでくれている人たちが助けに来てくれると信じている。


6.セレブがたくさんでサイコー

普通の芸能人ではなく、みのもんたさんをはじめとするホットでヒップなセレブを身近に拝めるのも鎌倉の魅力。

決してたびたびサーフィンでお見かけする中村獅童さんのことではないが、テレビなどでもたびたび大物芸能人がサーフィン、パンケーキ、身近に海がある暮らしといったハリボテの湘南ライフを披露している。セレブが集まるせいで近隣都市に比べると土地建物及び家賃が高い気がする。迷惑な話だ。

徳州会関係の病院もあり、治療体制や融資体制も万全。ごくたまに高級外車を乗り回すおばはんが目障りなときもあるがこの土地の魅力を前にすれば些細な問題だ。

こうしたポジティブな面だけではなく、住民のプライドの高さは神奈川県下で横浜と双璧だと思う。僕自身は特にそういうプライドのようなものはないけれども、個人的に日本の中枢になったことがない横浜は完全にアウトオブ眼中である。


7.寺社仏閣が多くてサイコー

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お寺が住宅より多いと思われる。身近に寺社があるというだけで信仰心というわけではないけれども、身が引き締まるような気分になれる。また、寺の駐車場に僧侶の高級外車が停められているのをみてしまうと、あぁお坊さんもホーリーかつスペシャルではないのだな、今後は一般市民同様ぞんざいに扱おう、と自然に平等な視点が身についていい。

時折、寺ガールという人種がパンケーキを食したあとに寺を訪れ「いーよねー」「こーいう街で暮らしたーい」とか軽い感じで言うのを見かけるが、本当に古戦場や首塚の近くというバケラッタな環境で生活したいのだろうか。甚だ疑問だ。

 
8.鎌倉を離れない離れられないサイコーの理由 

最後に僕がこの街に住み続ける最大かつ最強の理由について語りたい。皆さん、我が町に住み続けている理由をポジティブに披露されていて、大変ステキなのだが、僕の場合は己の意思で住み続けてるというか、住まざるをえないといいますか…はっきりいえば祖父が遺した使い勝手の悪い土地と築百年の屋敷が億オーバーという高値のせいで売れず、いやらしい話になるが、その土地建物が原因で親族間で金銭的な揉め事が勃発。その悲しく醜い争いが完全に沈静化していないためとてもとても離れられない。
 
今までの人生でも、超名門大学への進学、ブラック企業への就職という節目節目で湘南脱出を企てたのだが、容易に通勤通学が可能ということもあり、費用対効果を考慮すると「出て行くのは得策でない」という結論に落ち着いてきたのだ。
 
キャバクラをはじめとする様々な飲食店にキープしてあるボトルも理由の一つであることはもちろん、最近は老いた親の世話を考えなければならないうえ、長女(姉妹のみ)と結婚したために義理の親の面倒も加わり、よりいっそう、出て行きたくても出られない状況に。

このようにリッチなパンケーキを食べる余裕もなく、仕方なしに慎ましく住み続けているのが僕の実態。
なので、そういった諸事情のない、いわば意識が高い高等遊民の方々には、思い通りの土地・街に住めない多くの人たちのことも考慮して、少なくとも僕の目が届かないところで、ステキな我が街ライフを満喫していただきたいと草葉の陰から思うわけだ。