Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

書くだけで人との付き合いを一段階深いものに変えられる(12/16発売『神・文章術』より)

ブロガーや作家やライターとの付き合いはない。お誘いもない。単純に嫌われているのかもしれない。営業面からいえば、コネは多くあったほうがいい。だが、そういった付き合いが「書く」という行為のプラスになるだろうか。あったとしても「あの人が頑張っているから僕も頑張ろう」くらいの気分の問題だ。付き合いによって「書くこと」の質が劇的に向上することはない。

なぜなら、「書く」という行為が、個人的で孤独な営みであり、自分と向き合うことによってのみ、なされるからだ。付き合いによって文章がうまくなるという幻想は捨てよう。持つべきものは、友との付き合いではない。自分と向き合う時間だ。

もちろん、仕事に関連のある人間とワイワイ話すほうが楽しかったり、直接的な刺激を受けられたり、モチベーションが高まったり……という側面は、少なからずあるかもしれない。でも、その仲間との集まりを終え、帰宅した後。アクションをなんにも起こさずにいれば、「書くことの質」なんて永遠に向上しない。

僕らは、他者との付き合いにおいて、多かれ少なかれ、「仮面」をつけて素の自分を隠している。職場やプライベート、SNSで仮面をつけて、刺激を受け、経験を重ねている。そして、仮面をつけた状態で得たものをそのままにしている。「イイね!」を付け、シェアすることで、「何かを得た感」を覚えて完結させていることが多い。

そこで完結させてしまうのは、すごくもったいない。人との付き合いで得たものを、咀嚼して、自分オリジナルの経験/体験に変える意識を持とう。そのためには仮面を外して1人になる時間を持つようにする。たとえばお風呂やトイレで、一日を振り返って、素の自分になって自分の言葉で評価をしてみる。

一人になる時間を、言葉を使っての一日の振り返りにあてれば、人との付き合いをより深いものに変えてくれるはずだ。うまくいかなかった仕事があったとき、SNSに「仕事全然ダメだった」とつぶやいて、「よくやったよ」「次ガンバレ」という反応を得て、「よし。自分よく頑張った!」と自己満足して終わらせないようにする。そこから一歩進んで、トイレでひとりになってダメだった経験を自分の言葉であらわしてみるだけでいい。

あえて独りになって、自分の言葉に落とし込むことで、人との付き合いを何段階も深化させることができる。

 

この記事は12月16日にKADOKAWAから発売される僕の新著『神・文章術 圧倒的な世界観で多くの人を魅了する』からの先出しです。Amazonで予約できるようになりました。神・文章術 圧倒的な世界観で多くの人を魅了する