夏の空に、消えた。

仕事をしているフリに終始した一日だった。慣れない演技に疲れて、ビルの共用部分にある給湯室にいくと、総務のマヤちゃんがいた。マヤちゃんは、まっすぐな明るい茶色の髪をした、まだどこか子供っぽい感じのする可愛らしい子だ。猛暑だけにもうしょうがないネと(笑いの神が降臨したとしか思えない)声を掛けると、ドラ…