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Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

性的な理由で別居しました。

「私は女の人の方が好きみたいです」特定の誰かがいるわけじゃないのですが、という前置きに続いて、妻からその告白を聞かされたとき、僕に大きな驚きはなかった。7月末のことだ。驚かなかったのは、インポテンツの僕には夫婦間における性的な問題について驚く権利など与えられていないし、なによりも妻の気持ちがまるで自分のことのように理解出来たからだ。僕も女性が好きだ。完璧に。偽りなく。

 

女性は素晴らしいもので、妻であれ、その辺の浮浪者であれ、女性に魅入られるのは健康で自然なことではではないか。もし、夫たる僕よりも、直視するのもきっつーな不潔なチビデブハゲや現実を直視してもらいたい無職ニート、あるいはその複合体に魅力を感じるのですとカミングアウトされていたら、僕は迷うことなく切腹していただろう。

 

価値観、思想、宗教、学歴、性別。あらゆるものが異なる夫婦間において《女性が好き》という共通の宝物を探し当てられたのだから実にラッキーだとさえ思っている。そもそも僕らはセックスレスどころかセックスゼロ。レスザンゼロ。端的に言えば今までゼロだったものが永遠のゼロになるだけのことだ。何も変わらない。変わらない。変わらない。変わらない。と念じている僕に「難しいですよね」と妻は言う。妻の言う難しさは何を指しているのだろうか?僕と生活を続けることだろうか。女性の取り扱いだろうか。よくわからない。「大丈夫だよ」と答えにならない言葉で僕は自分に執行猶予をつけた。

 

これから僕ら夫婦がどうなるかは誰にもわからない。だが僕らには《女好き》という共通点がある。《女好き》は希望で、その希望は今、僕を随分と楽観的にしてくれている。けれども僕は今の状況を整理するため、妻にしばしの別居を申し入れた。妻が結婚以来ずっと僕を女性として見ていた現実を僕はまだ受け入れられないでいる。その現実を受け入れるためには少々の時間が必要なのだ。(所要時間9分)