Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

死ぬ気で恋愛してみないか

7月29日晴れ。昨夜の酒がおおいに残り、とてもこの世で生きている心地のせぬ私が世の中のすべての大して面白いこともないのにうふふあははと微笑んでいる大都会の男女にむけて呪詛を吐きながら血尿を垂らし終えると自分の体の芯のようなものがふいと軽くなる…

私の異常なお見合い・螺巌篇 または私は如何にして私がインポだと知っているおばはんと臨終プレイをするに至ったか。

昨日のつづき。 ロックじゃない。シノさんのお母さんを迎えに行く車中、後部座席でカップ酒を飲みながら僕は呟いていた。「こんなのはロックじゃない」。ロックンローラーとお見合いは相性が最悪だ。ビートルズはお見合いをした結果、メンバー間に修復不能の…

私の異常なお見合い・紅蓮篇 または私は如何にして歴女に対し膣ナラについて語るに至ったか。

何かおかしい、何となくそんな気がした。そのとき、徹夜明けの僕は、お見合いを忘れるように足を運んだ、「おはようございますプロデューサー!」なーんてカワイイ女の子がしなしな挨拶してくれる《アイドル育成カフェ》について考えていた。ポイントが貯ま…

豚肉は川になる

「赤ちゃんが二十歳になるまで生きて成人式を見られたらその場で死んでもいいなあ〜」。郊外の豚しゃぶ店で、ひとあし早く食事を終えた母が言った。八月の終わりに弟には子供が産まれる。三番目のタフガキ。弟は「ぜんぜん余裕だろー縁起でもねーなー。それ…

松居一代十夜 第六十九夜

アルゼンチン人ダンサー、ファン・ロマン・マンクーソが三陸にある小さな港町にやってきたのは三日前のことだ。エルプリンチぺ!エルニーニョ!バイアグラ!熱狂と狂騒の渦でダンサーとして獲られるかぎりの称賛を得た彼は「ワールドツアー《マンクーソ博士…

草なぎ剛を見つめてる

前回(http://d.hatena.ne.jp/Delete_All/20090424#1240503675) ねえ剛。この前送ったあたしの手紙読んでくれたかな?あの頃のあたしたちは誰もいないところで全裸になることに夢中になっていたよね。まるで初めて大人のオモチャを手にした子供みたいに。そ…

初夏に、キャッチボールで、僕らは。

体育館と校舎を繋ぐ渡り廊下で僕らは雨宿りしていた。日曜の学校には特別な空気が充満している。期末試験が終わったあとならなおさら。グラウンドを追い出された運動部の連中の掛け声が背中の体育館から聞こえる。校舎からは軽音楽部?レベッカの「ラズベリ…

忘れられたエヴァンゲリオンへの追憶

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破を観た。テレビ版や旧劇場版から大幅に変更されていて面白かった。ただ、あのころの、僕の気分とシンクロするような《特別な》なエヴァンゲリオンではなかった。もうひとつの、別の、エヴァンゲリオン。もちろん、そんなことは…

パオパオパッパッパのパオーン

夏を迎えるというのに昨年1月からのインポが治る様子がなくて半袖の俺は少し焦り始めている。寝ても覚めてもインポ。ポーポポポポポポーポー。俺は追い詰められている。背が高い。顔がいい。そういった俺を形容する身体的特徴のひとつとしてインポを捉えるよ…

ニッポンの夏、ブチョーの夏

目をひらくと空の青に彼が融けていた。海岸沿いの錆びの生えた柵に囲まれた無人駅。午後。梅雨はどこかへ脱走し、陽射しは単線を走るレールを二重の光線に変えていて、その行方は眩しさで見えない。プラットホームの真ん中で、白いワイシャツからうまくいか…