Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

若手社員の発言に見るホワイト企業とブラック企業の違い

おかげさまで大変素晴らしい環境で働くことができている。この年齢(まもなく44才)で前職(人様からはブラック環境と指摘されている)よりも好条件で採ってもらえたのは、ひとえに僕自身の類まれな能力と実績のおかげだが、それなりに幸運も寄与したと言わざるをえないだろう。試用期間が終わるまでの半年間、粛々と働いてみて驚いたことがある。前のブラックな環境と現在のホワイトな環境とで、そこにいる若手社員の発言が似通っているのだ。なぜだろう?劣悪な環境であれ、恵まれた環境であれ、両極端な環境に置かれた人間は感覚が削ぎ落とされてしまうのだろうか。僕はこの謎を解き明かしたい。なぜなら、このまま恵まれた環境に浸かっていて、前の職場にいたときと同様に、心身を削られるのはゴメンだからだ。この謎を解き明かすべく、いくつかの若手営業社員諸兄の発言を挙げてみたい。なお、能力面でいえば、ホワイトにいる若者は優秀な人が多く、ブラックで腐っている若者は総じてイマイチ。共通するのは意識が若干高い点である。

 

1.長期休暇について

ホワイト企業で働いている若手社員(以後「ホ」).「年末年始の休み。長すぎませんか?」

ブラック企業で労働に従事する若手社員(以後「ブ」).「夏休み、天候に恵まれなかったのでもう一度取っていいっすか?リベンジさせてくださいよ」

 

2.朝早くから出社している若手社員にその理由を聞いてみると、

ホ.「すみません。自分、チカラをセーブ出来ないんですよ」

ブ.「仕事が夢に出てきて眠っていられないので出社しました…」

 

3.仕事についての考え

ホ.「仕事楽しいです!」聞いてもいないのになぜ主張するのだろうか。

ブ.「仕事楽しいです!」朝の朝礼でボスから「仕事楽しいだろ?」と凄まれて。

 

4.失注に際し敗者の弁

ホ.「クライアントの求めるものは完璧に掴んでいましたが…、ニーズを掴み損なったことが今回の敗因です」真顔で言われてもきついだけ。

ブ.「クライアントの要求がまったくわからなかったのが敗因です。よくある《どうにもならない相性の不一致》ってやつですよ」次の勝利が駆け足で遠ざかっていくのが見えました。

 

5.残業について

ホ.「仕事が楽しくて家に帰るのが惜しいくらいです」この分かりやすい信号を発している若者を見過ごしていいものだろうかと軽く悩む。

ブ.「帰宅する体力がなくなったので今日は社に泊まります」千代の富士を引退に追い込んだ、体力の限界。

 

6.プライベートの活用

ホ.「筋トレと勉強、つまり明日の準備と未来への投資です」

ブ.「仕事以外はパチンコだけやっているわけではないです。パチンコで勝つ方法を研究しています」姿形こそ違えど未来への投資なのは変わらない…。

 

7.ノルマについて

ホ.「これ以上、契約を取って現場回りますかね…」ノルマ達成見込み

ブ.「人不足の実態を考慮してあえて契約を取りませんでした」ノルマ未達

 

8.ゲーム感覚

ホ.「仕事が厳しいときほど、これをこなせばスコアが付く、アレを終わらせればステージクリアと自分の中で設定する、いってみればゲーム感覚で取り組んでいます」

ブ.「仕事って要はテレビゲームですよね。ダメならリセット」残機ゼロ。

 

9.失注したときのスタンス

ホ.「己の未熟さを思い知りました。精進します」

ブ.「相手が未熟すぎました。レベルの低い相手に合わせるの苦痛っすよ」

 

10.好きなことで生きていく人たち

ホ.「この仕事が終わらなきゃいいのに」仕事が楽しすぎるらしい。大丈夫だろうか。

ブ.「この仕事…終わらなきゃいいのに…」今の仕事終わらせるとよりキツい仕事がやってくるのに恐怖しているらしい。大丈夫だろうか。

 

11.アフターファイブの活用法

ホ.「平日の夜はだいたいジムかボルダリングに通っています。一緒にどうです?いい汗かけますよ」結果、ボルダリングに参加した僕は墜落して肩痛悪化。

ブ.「平日の夜は睡眠にあてています。それ以外に何かありますか…」思わず涙。「休日は通院です」で号泣。

 

12.自分を高める

ホ.「新たな発見と挑戦を通じてこの会社で自分を高めたい。自分の手でこの会社を高めたい」頑張ってほしい。僕のいないところで。

ブ.「仕事で身体を壊さない程度に免疫力を高めたい」 

 

13.夢

ホ.「自分の正しい努力で夢を実現したいと考えています」

ブ.「夢を見るなんて余裕のある人間の戯言ですよ」

 

14.マネー/ボーナスを支給されて

ホ.「こんなにボーナスをもらってもいいのですか!頑張ります!」

ブ.「ボーナスと言える額ですか?会社、頑張ってくださいよ~」成約ゼロ男の叫びは虚しい。

 

15.目標

ホ.「高い目標が、私を成長させてくれます」 黄シグナルが出てるような…。

ブ.「目標が高すぎるとヤル気が失せるっす。無理ゲーっすよこんなん」営業マン向いてない信号が点灯。

 

16.キミは千パーセント

ホ.「99%達成は未達成です…」 

ブ.「4割達成なら四捨五入で達成ということでいいじゃないですか」言葉の意味が良くわからないがとにかくすごい自信だ。

 

17.逆算して行動する/デイリーの行動計画の立て方を尋ねて

ホ.「年間目標から、月間、週間、日間と逆算で割り出してます」

ブ.「年間目標が無理っぽくなった時点で一発大逆転を狙います」

 

18.チームで戦う

ホ.「自分の案件は基本的に一人で追いますが、それが難しいと感じた時点でご相談します」

ブ.「どうせ一人ではやり切れないので、最初っから周りを巻き込んでいきます。そうすれば責任取らなくて楽じゃないですか」

 

19.上司

ホ.「上司へのホウレンソウは欠かさないのが大前提です」

ブ.「ホウレンソウを怠ったのは謝りますが、それも含めて上司の責任でしょう」モンスター爆誕。

 

20.会社とは

ホ.「自分の人生の一部です」 冗談にしては笑えないし、マジだったらヤバい。

ブ.「私は会社の一部品です」 マジでしかない。

 

21.結婚観

ホ.「結婚したら家族のためにもっと頑張らないと…」彼女アリ

ブ.「結婚しても寿退社できるわけじゃないから無意味です」彼女ナシ

 

22.転職について

ホ.「ヘッドハンティングされるくらいの人材になりたい。と常に考えながら仕事に取り組んでいます。転職するかどうかは別の問題です」

ブ.「あー今すぐにでも転職したいけれど、転職活動する体力気力がもうナイから諦めました…」

 

23.緊急時対応

ホ.「雪で帰れなくなったら仕事するしかないですね!」←NEW!2018年1月22日の雪で。快適な環境環境へGO!

ブ.「ベランダに雪だるま作っていいですか?」 快適な職場環境へNO!

 

24.見込み客の発掘

ホ.「刈取りと同時に種まきもする。明日がどうなるか不確定な営業として当然の行動ですね」

ブ.「見込み客発掘www明日がどうなるかわからないのに熱心にやるわけないでしょう?会社を辞めてるかもしれないし、死んでるかもしれないし、地球がなくなってるかもしれないのに。楽観的すぎでしょwww」 死んでくれたら、と思います。

 

以上である。言葉そのものは、ホワイトで働く若者もブラックで従事する若者も似ているような気がしないだろうか。両者に共通するのは、誰かに強制されての発言ではなく、(例外もあるが)自発的な発言であること。もしかしたら、ホワイト企業もブラック企業も、ある種の洗脳で従業員をコントロールしている点では同じで、その影響を若い人が受けやすいのではないかと僕は考えている。この記事を参考にシグナルを察知していただき、若年層離職率改善に役立ててもらえたら嬉しい。それでは。(所要時間28分)