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Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

ヘアとT-バックスと私

 愛こそが大事、愛こそがすべて。そんな人生において大事なことを僕に教えてくれたのは映画「ターミネーター」だ。凶悪なターミネーターに追撃されていてもモーテルのベッドの上で合体グランドクロス!そこからの救世主ご懐妊のワンダーなストーリー!絶望的な状況下でも愛を確かめあうことが未来を創生するのだよというメッセージは本当に素晴らしい。あの合体グランドクロスとリンダ・ハミルトン演じるサラ・コナーのももいろクローバーZなビーチ区は、長い間、僕のオカズであり続けた。

 このように昔のものを褒め称えると、必ずあらわれるのが「また思い出補正っすか」といって嘲笑する人々。思い出補正。物事を実物以上に美化し、ダメなところは忘却する補正する行為。または昔の事象についての判断基準のブレをバカにする際に使われる言い回し。


 僕は思い出補正もありだと思う。「あの頃は自分も世の中も良かった」と多少過去を美化して心の拠り所にでもしなければ、パッとしない今を生きていくのはひどく難しいときって間違いなくある。それって人間の持つ素敵な機能じゃないか。むしろ「昔の私よりも今この瞬間の私輝いていて私マジサイコー!私!今!私!今!私!今!」といって私価値観、私ライフスタイルをアピールする方々の方が嘘臭くて信用できない。

 とはいえ己の判断基準は、時折、思い出補正されることこそあっても、基本的にブレのないものでありたい。そこで僕は自分がどれだけ思い出補正をかけているのか調べてみることにした。

 「ターミネーター」は今観ても素晴らしい作品だった。さすがに最新映画の「ジュラシック・ワールド」と映像面では比べようがないけれども、そのストーリー構成や演出は、思い出補正無しに、掛け値なしに今現在鑑賞しても傑作と断言できる。ただ、ブルーレイで久しぶりに観たサラ・コナーのビーチ区はももいろクローバーZというよりはドラゴンボールZの孫悟空が着ていた道着の色に近かった。またグーグル検索で現在のリンダ・ハミルトンのお姿を見てしまった今となっては、ビーチ区の色との合わせ技一本で、今後サラ・コナーと合体グランドクロスしたいとは絶対に思わないだろう。それだけが悲しい。

 

 宮沢りえさんがヘアーを解禁した「サンタフェ」も久しぶりに鑑賞した。現在の宮沢りえさんも相当にお美しいが、その美しさは、当時の宮沢りえさんの圧倒的にポジティブな美しさを思い出させる感傷をも孕んでいる。

 

 「サンタフェ、サイコー!」

  

 そんなピュアな気持ちを、ヘア・ボーボーが当たり前の現在でも、僕は同じように持てるだろうか。サンタフェサイコーが思い出補正されたものだったらイヤだなあ。そんな僕の不安は危惧に終わる。サンタフェは2015年の今も輝いていた。その魅力はボーボー燃えるようだった。僕は心の底から1991年の宮沢さんと合体グランドクロスしてみたいと思った。この気持ちには何の補正もない。貴乃花死ねという気持ちにも補正はない。

 思い出補正には酷いものを忘却させるという意味もある。都合の悪いものは見てみぬふり。僕は90年代初頭に「これはなぃわぁ」と評価していたTーバックスの動画を観てみた。

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 2015年に観るTバックスもやはり酷かった。酷すぎた。無人島でTーバックスと一緒になっても合体グランドクロスはお断りだ。酷すぎるものはかえって思い出補正がかからないらしく、実のところ、四半世紀近くのあいだTバックスの酷さは僕の心に常にあり続けた。キレイさっぱり忘却したいので思い出補正を司る神様がいるのなら、よろしくお願いしたい。それが叶わないのならターミネーターを送り込んでティーバックもろとも破壊しなければならない。酷いものを抹殺する、時に、それも愛だと僕は思うのだ。