昨日の総理大臣の緊急事態宣言を受けて、神奈川県にある僕が勤める会社でも「事業継続のための人員のみ出社(本社)」「テレワークの活用」「ローテーション出勤」が4/9から本格的に導入される予定である(ちなみに中小企業で、休業するような業種ではない(食品系))。今日は部門長クラス以上強制出席の緊急事態宣言対策会議のために出社した。さきほど会議を終えて、とりあえず大まかな施策はまとまったが、以下の懸念材料はそのまま放置なのでうまくいかない気がしてならない。不安だ。
・ビデオ会議の導入。ビデオ会議の導入を打診したが、上層部から拒否。その理由が「面と向かっては話しにくいだろ…」というもの。なんで照れワークの話になっているんだよ…。
・本社スタッフのローテーション出勤やテレワーク導入が、「毎日稼働している現場に示しがつかない」という圧倒的理由で頓挫する予感。
・「ビデオ会議だと!録画で会議ができるかよ!」(70代管理職)の言葉をきいたときの絶望をあらわす言葉を僕は知らない。
・「きみは立正安国論を知っているかね?」、僕「興味ありません」
・「紙じゃない書類は認めたくない。電源落としたら消えるじゃないか。重要書類が消えたらどうする?会社は終わりだぞ」(60代管理職)
・家にいると仕事している感がないから出勤。
・上司に仕事しているところを見せたいから出勤。
・「Zoomのセキュリティ問題」を「やっぱりテレワークは危険すぎる」へレベルアップさせた上層部が、「やはり私が予想したとおりだ」とZoomを勧めた僕を詰問。ちなみにZoomのことをパソコンの機種だと思っている様子だが、めんどうくさいので放置。
・緊急事態宣言を受けて社長が「みんな聞いてくれ。社員は出社しないように。私ひとりが出社すればいい」と言った瞬間、一同感動したが、直後に「私ひとりで会社にいれば感染しない。社員がいないほうが感染リスクが低くなって安全だ。頼む。私のために来ないでくれ」と続けられて感動が微妙なものに…。ツンデレの亜種か。ここでも照れワークか。
・在宅勤務時のトラブル対応を懸念する上層部。「確かにそこだよな…」と1ミクロンほど感心したが、言いたいことはトラブルの対応ではなく、「トラブルを起こした社員は唾が飛ばすくらいの距離感で叱らないと本人のためにならない」という己の自己満足のためでございました。
・60代以上の高齢者のなかにある「休める=仕事してない人」という無理解の想像以上の強さ。
・先日の営業部ビデオ会議の際のひとこま。僕「もしかしてガム噛んでる?」部下氏「いいえ噛んでませんクチャクチャ」僕「いや、噛んでるよね」部下氏「もったいないので見逃してください」 そこじゃねー。
・「同業他社が自粛していないからウチも」「あそこが自粛するまでは意地でも自粛できない」という上層部の方々。つまらんプライドでチキンゲームに巻き込まないで…。意外とこれ多いと思う。
・「キミはサボりたいから、在宅勤務を勧めてくるんだろ?私にはわかっているんだ」という上層部。どうしてわかった?エスパーかよ。
・「ハンコをもらうため出社」「ハンコを押すため出社」は継続するらしい。いのいちばんでヤメられそうなものがやめられない人間の愚かさよ。
・社員を感染させるわけにはいかないという社長の強い要望から対策会議が狭い会議室で行われる。密閉・密集・密接をトリプル受賞。
・もっとも時間を割かれたテーマが「休業要請の対象にならないウチのような会社が、国や県から補償をもらうにはどうしたらいいか」。絶望しかない。
以上、これが前時代的な中小企業のリアルである。上層部も昨日の緊急事態宣言でやっとテレワークと本気に向き合う覚悟ができたみたいだ。そういう意味では総理大臣、国が宣言を出す意味はあったと思う。話変わるが、営業は会社の未来の道筋をつくるセクションでもある。僕は営業部の責任者なので新型コロナ収束後、または緊急事態宣言後の「次の一手」を考えなければいけないのだけどね…。(所要時間19分)