会社に怨念が渦巻いているおかげでドライかつビジネスライクに仕事が出来るようになった。ありがとう神様。怨念サイコー!!などと浮かれてばかりもいられないのは、僕が作成した覚えのないドキュメントがいくつか僕の名前で社内に出回り、上層部に届いてしまったからだ。そのなかに会社体制批判的なドキュメントもあったので立場がヤバくなっている。その批判の内容は僕が飲み屋で気心の知れた同僚にこぼしているものなので、なぜそれが文字に化けたのかはさておき、まあ、納得のいくものなのだけども、わからないのは僕個人フォルダに保存してあった当該ドキュメントの保存日時が、僕だけが出勤していた休日の午後になっていることだ。寝不足と疲労困憊による意識朦朧状態で思いのたけをマイクロソフトワードにぶつけてしまった可能性もゼロではないが、怨念より恐ろしい、何か、大きな社内秘密組織が僕を消そうとしている気がしてならない。そろそろスナックで知り合った警察官にサイバーを紹介してもらうことを考えなければいけない段階かもしれない。