Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

【ご報告】CPAP治療をはじめて1年になりました。

昨年7月にCPAPを始めて1年経った。CPAPを始めたきっかけは、奥様が僕のいびきを心配したからである。僕に自覚症状はなかった。だが、彼女の言葉を信じるならば、工事現場のような騒音だったらしい。夜中、いびきに激怒して鬼の形相をした彼女に何度も頭を蹴られた。父さんにも頭を蹴られたことないのに。そして彼女は僕にいびき外来受診を勧めた。この話をすると「君の体を心配している。奥様は素晴らしい人だ」という声を聞いて僕は苦笑いするばかりである。なぜなら、彼女は「心配です。キミのいびきによる寝不足で病気になってしまうのが。君がぽっくり逝ってしまうのは、生命保険にも入っていて死亡保険金も入るし、これも運命と諦められるのですが…」とご自身のことしか考えてないのは明確だからだ。とにかく奥様の強い要望により、僕はいびき外来の診察を受け、睡眠時呼吸症候群(重症)の診断を受け、CPAP治療が始まったのが昨年の7月である。当時のレポ→【ご報告】治療はじめました。 - Everything you've ever Dreamed

それから1年。CPAPでいびきは完全に止まっている。先生から睡眠時無呼吸症候群は「突然死のリスクが高いという説もある」と脅されていたけれども、今も元気に生きている。ありがたいことだ。いびきが止まったので、夜中に奥様から、「くらえ、タイガーショットだァ!!」という掛け声とともに頭をサッカーボールのように蹴られることもなくなった。そういえば、ずっと、朝から頭が痛かった。どれだけ寝ても眠気がひどかった。朝の頭痛と昼間の眠気は改善された気がする。もし子供の頃から無呼吸症候群であることがわかっていたなら、親や教師から「だらしない」と叱責されることも、ボンクラ扱いされることもなかったのではないか。子供の頃からCPAPをつけていれば、今頃は東大を出て、ねずみ講で財を成し、トロフィーハズバンドになっていたはずだ。後悔しかない。人生を返して欲しい。

僕の場合はCPAPに最初から抵抗感がなく、初日から問題なく装着することができて眠れた。細かいことが気になる人はちょっと難しいかもしれない。ただし、実感できるポジティブ要素は、サッカーボール扱いされなくなったくらいだ。「人生が劇的に変わる」とか「生まれ変わる」といった実感はない。もともと自覚症状はなかったので、ただ普通に寝ているだけなのだ。定期的に通院する必要あるし、コストもかかる。使っているタイプはノーズマスクとバンドの手入れも必要だ。ノーズマスクは毎日洗っている。バンドは週一中性洗剤を入れて水につけて洗浄乾かす。さもないと先日フリーアナウンサーが男性の体の匂いをやゆして契約解除になった騒動があったけれども、実際、僕のような中高年男性はいろいろと加齢スメルがひどく、毎日身に付けているバンドやノーズマスクへの伝染は避けられないのである。夏は汗もかくしね。これらは劣化するので、スペアを先日もらって交換した。そういう面倒が増えているのでCPAPをやって良かった/悪かったは実感プラマイゼロだ。

僕はぽっくり死ぬことが夢だった。けれども、CPAPをつけることによって、その夢はあきらめざるを得なくなった。奥様も「ぽっくりはなくなったね……介護とかイヤなんだけどな…」と寂しげな意見を述べられていた。僕らは夫婦共通の夢をあきらめざるを得なくなった。これは大きな損失だと思う。諦めなければならなかった夢もあれば叶えられた夢もある。CPAP治療は、僕に正常な眠りと中二病を満たしてくれた。この写真を見れば一目瞭然だろう。

f:id:Delete_All:20240821235629j:image

憧れのパイロット気分を味わえている。トップガンマーヴェリック気分を満喫できている。真夜中、CPAPを装着した状態で、トップガンごっこを1人でやってみた。楽しかった。なお、操縦桿が何なのかは皆様の想像力に委ねたいと思う。現実的なパイロットだけではない。CPAPで装甲騎兵ボトムズのスコープドックに乗った気分を得られるし、憧れの量産型ザクになってガンダムに瞬殺される気持ちも味わえる。つまりCPAPは毎晩楽しい。なお、1年前のレポで「最後に私事でございますが、CPAP治療開始後、因果関係は不明ではあるが、2008年以来ご無沙汰だったあれのスタンド現象が発生した」と記してしまいましたが、昨年秋以降スタンド現象は確認できないのであれは希望的観測を原因とする幻でございました。そちら方面の医療効果があるような記載をしてしまい大変申し訳ありませーん。(所要時間21分)