Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

【ご報告】治療はじめました。

「イビキがうるさい」という奥様からのクレームをきっかけに睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査を受けたのは前回のブログでご報告させていただいたとおりである。【ご報告】入院しています。 - Everything you've ever Dreamed

検査結果が出た。重症。1時間当たりの無呼吸+低呼吸の指数(AHI)が30回以上であれば重症と診断されるが、僕は59.3回/時であった。

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(検査結果 重症でした)

ほぼ毎分無呼吸。なお基準値は毎時5回以下。さらに最長で90秒呼吸がとまっていた。タッチでさえ呼吸が止まるのは1秒なのに僕は1分半。また問題のいびきは睡眠時間の49.7%かいていた。詰んだ…。先生は診断結果を淡々と述べたあとで「完全に重症ですね」と告げると、高血圧、糖尿病、動脈硬化、脳梗塞や心筋梗塞といった重大な合併症の可能性、突然死の可能性等々のリスクを説明してくれた。早急に対応しないとヤバい。こうして僕のCPAP治療が決まった。

奥様に検査結果を伝えた。「イビキがうっせーんだよ」とビーバップのアホなヤンキーのような、Adoの「うっせぇわ」のような口調でシーパップ治療を求めていた彼女から慰めの言葉は期待していなかった。ところが意外にも「いいじゃない。せっかく呼吸が止まっているのなら、これを機会に波紋呼吸法でも習得すればいいじゃない」と彼女は慰めてくれた。ありがたい。彼女はいつからリサリサになったのだろうか。

実際問題、波紋呼吸法の前に持続陽圧呼吸療法(CPAP)をマスターしなければならない。CPAPとは、鼻に装着したマスクから送り込んだ空気の圧で気道を確保する機器をつかって、睡眠中に気道が塞がれるのを防ぐ治療法である。手続きを終え、医療機器メーカーっぽい人からのレクチャーを経て、マスクを着用してみた。鼻が完全に覆われており圧迫感がある。これが嫌で眠れない人が多いらしい。「安心してください。1週間くらいで慣れる人が多いです。長くても数か月で慣れます。残念ながら慣れない人は一生慣れません」という救いのない説明がしんどかった。子供の頃、ジオン軍のモビルスーツを蹴散らすガンダムになりたかった。けれど現実になれたのは量産型ザクのようなオジンだった。

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(量産型ザクになった男の近影)

鼻をふさがれた状態でデリケートな僕が寝られるのだろうか。より睡眠の質が悪化するのではないか。こうして不安の夜ははじまった。

治療をはじめて2週間が経った。おかげ様で初日からぐっすりと眠ることが出来ている。そういえばどこでも5分で眠れる体質だった。治療データを確認すると無呼吸状態は1時間あたり2~3回に激減し、もっとも懸念されていた地鳴りのようなイビキは完全に止まった。CPAPすげえ。イビキ録音アプリのCPAP治療前後のデータを見てほしい。

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(治療前 もっと酷い状態もありましたが録音データがない)

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(治療開始後 いびきはほぼ完全になくなった)

奥様もニッコリである。睡眠時無呼吸症候群も怖いが、シンプルにイビキに悩んでいる人はマジでCPAP治療を考えたほうがいい。ただし、対症療法なのでずっと続けなければならないこと、保険適用でも毎月5千円弱の費用がかかること、定期的な診察が必要になること(僕のクリニックは月1回)、などなど面倒な要素もあるのでご利用は計画的に。体感としては、もともと平均4時間くらいしか眠れない人間で、CPAPを使っても睡眠時間そのものは変わっていないが、起床時の頭痛とときどき襲われていた猛烈な眠気は改善された。僕はこの調子で睡眠時無呼吸症候群と戦っていくつもりである。いやイビキをきっかけに調べてみたけれど睡眠時無呼吸症候群は怖い。大きなイビキはサインだと考えたほうがいい。

最後に私事でございますが、CPAP治療開始後、因果関係は不明ではあるが、2008年以来ご無沙汰だったあれのスタンド現象が発生した。まさか、波紋の呼吸より前に幽波紋(スタンド)をマスターしてしまうとはね。この調子でCPAPを続けてQOLを向上させて人生を取り戻していきたい。おれはEDをやめるぞ!徐々にーーッ!!(所要時間25分)