Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

真夜中にゾウを描く。

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「夏は股間がかゆくなる」とは某有名股間薬のコマーシャル内で叫ばれているフレーズである。僕の沽券に関わることなのでいわせていただくが、股間がかゆいのは夏季にかぎらないのである。年中。オールシーズンである。筆舌に尽くしがたい股間のかゆみを放置していれば人類は滅亡したかもしれない。しかし、すでに人類の叡智は股間のかゆみを克服している。そのひとつがデリケアエムズである。デリケアエムズには感謝している。デリケアエムズがなかったら、僕の人生は終わっていただろう。自宅でポロンと出してポリポリポリ、往来でスマートにポロンと出してポリポリポリポリ、会社でプレゼン資料とともにポロンと出してポリポリポリ、一日の3分の1くらいの時間はポリリズムで消耗していたのは確実である。また、公衆の面前ポロンによりポリポリポリの前段階でポリスに通報されていた可能性もある。逮捕拘留起訴されていればラスカルに会うこともかなわなかっただろう。ありがとう、デリケアエムズ。僕の人生を救ってくれて、ラスカルに会わせてくれて。このように日々デリケアエムズに感謝している。しかし、デリケアエムズとて弱点はある。経済に対する脆弱性である。股間のかゆみ、ポリポリポリ対策として、デリケアエムズは素晴らしい。しかし経済という難敵の前には手の打ちようがなくなっているのが実情である。僕の月の小遣い額19,000円。一方、デリケアエムズ35gは最寄りのドラッグストアで税抜き1,580円、税込みで1,738円である。僕は現在、デリケアエムズ1本を1週間から10日で消化している。35グラムを10日で消費、すなわち、一日あたり3.5グラムを使用している。月3本のデリケアエムズを購入すると1738円を3本なので5214円である。19,000円のうち5,214円が股間のかゆみで蒸発している。経済的にかなり厳しい。デリケートエリアの話をするなら、スナックあゆみ(仮名)へのツケ、約1万円の支払いも滞っているのだ。ただちにデリケアエムズ関税を止め、公衆や国家権力の監視をふりきってポリポリポリすれば5,000円強は手もとに残るのである。5,000円と逮捕とを両端に据えた僕の心の中の天秤は激しく揺れているのである。仮にポリポリポリでポリスにつかまり拘留された場合、デリケアエムズを求めることは可能なのだろうか。デリケアエムズは1500円強である。カツ丼よりも高価なものが支給されるとは思えない。そうなると現実路線。デリケアエムズの使用を続ける方針を堅持すると、量とは何か問題になる。デリケアエムズに印刷された用法・用量には「1日数回、適量を患部に塗布してください」とある。実にアバウトである。1日数回とは一般的には2~3回といったところだろうが、かゆさポリポリポリを未然に防ぐ回数としてはいささか心もとない回数である。僕の実際は、朝起床して自宅トイレでヌリヌリ、昼食時外回り中の公衆トイレでヌリヌリ、夕方会社トイレでヌリヌリ、就寝前布団の上でヌリヌリの1日4回が標準である。「適量」はさらに難しい。適量とは適当な量である。テキトー=いい加減ではない。僕は適量を塗布している。この適量をテキトーな量と解釈して、僕が必要以上の分量をびちゃびちゃと塗布しているわけではない。しかしながら「塗布」するエリアの面積には個人差があることは考慮しなければならない。おそらくメーカーは標準的な人の面積を想定していると思われるが、僕の面積は人よりも広いのである。個人情報なので具体的なサイズは示さないが、スマートフォンのカメラで撮影したところ15センチ四方程度の面積になる。15センチ四方に適量を塗布するにあたり1日3.5グラムがはたして適当なのか。この問題については引き続き考えていきたい。しかしながら薄く塗布した結果、かゆさに耐えられずに警察署の前でポリポリしてしまったら元も子もないので、安全策を取るしかなく、少し多めの安全な分量を塗布するほかない。インターネットで調べたところ、塗り薬の有名な目安として、FT U(フィンガーティップユニット)というものがあるらしい。それは人差し指の先から第一関節まで薬を乗せた量であり、それを手のひら2枚分の面積に塗布するとちょうど良いらしい。結果論になるが僕は、このフィンガーティップユニットの分量で患部をカバーしていた。科学的定量的な物差しで、僕の正当性が証明されたので、一部インターネットの無頼者から指摘されているような、不安にかられていいかげんな量を塗布しているわけでないのである。しかし問題は経済の問題なのである。フィンガーティップユニットの分量を続けた結果、月5000円以上の出費を強いられている。小遣いの額を決めているのは奥様である。彼女は鬼でも仏でもあるので治療費や医療費は、19,000円とは別枠とされている。残念ながらデリケアエムズ代は現在治療費とされていない。19000円から捻出されている。実をいえば、奥様に申告していないのである。股間のかゆみという肉体的な辛さ、夏だけではなく年中続くという継続性、リズムにのってポリポリポリ、ポリポリポリポリ、ポリリズムによって社会的に失われる社会的地位、月額5000円超の出費、それらを奥様に相談するシーンを想像するとお腹が痛くなってしまう。結婚15年目。いまさらこれらを申告したら「過去15年間、僕のあずかり知らぬところであなたは股間ポリリズムを続けてきたのか。恥ずかしい」と言い返されるのは明白である。その反応に対して「耐えがたきを耐え、人目を忍んでポリってきたのだ」などと言ったものなら、「じゃあ命尽きるまで耐えに耐えてポリっていけばいいじゃないの」と詰められるのがオチだ。言えない言えない言えない。苦悩しているうちに月末が近づく。小遣いの残りが少ない。デリケアエムズの残量も少ない。2つの道がある。ひとつは通常の使用量を続け、なくなったらポリポリポリの道。もうひとつはデリケアエムズを水で薄め月末までもたせることに重きを置く道である。後者は、薄めることによって月末まで使うことは可能になるが、薄めることによる効果の減退、さらに水っぽくなることによりパンツがびちゃびちゃになる弊害も想定される。効果効能は減退したうえ、クール感も損なわれ、得られるのはぐちゃぐちゃ感である。湿度の高まりにより股間のかゆみが増すことになったら目も当てられない。等々の要因から適量を塗布しつつなくなったあとはポリポリポリしか道は残されていないのである、僕には。もともと奥様は僕の医薬品・生活用品の使い方に疑念を抱いている。昨夜も「歯磨き粉の消費ペースが早すぎ。何か変なことに使っていないか」と言われたばかりである。奥様にデリケアエムズの負担をお願いするには、厳密な監視を受けるのは避けられない。さもなければ、僕がデリケアエムズのクール感を満喫するために身体の他の部位に塗布しているのではないかという彼女の疑念を払拭することはできないからである。具体的には1回に使用するデリケアエムズを奥様に計測していただき、事前にラップフィルムで包んでおくのである。1週間に1度あるいは月に1度位の頻度で計量したデリケアエムズをラップフィルムに包んでいく作業をするのである。奥様の監視下で、生産量をExcelで管理してね。一日に使用できるデリケアエムズ・イン・ラップは4個まで。そんな『未来世紀ブラジル』のような『華氏451度』のような暗い未来を想像していたらストレスにより股間のかゆみがマシマシで、ポリポリポリ、ポリポリポリポリ、ポリポリ、ポリポリポリポリ、ポリポリポリ、ポリポリポリポリ、ポリリズムが止まらなくなってしまった。無理だ。耐えられない。となると経済的側面からデリケアエムズがストップする暗い近未来しかない。もはや、高温多湿環境を変えていくか、あるいは股間ポリポリを社会的に認めてもらい、往来でポリポリしていても、最低限のエチケットを守っていれば「まぁ仕方ないよね」とスルーできる寛容さを社会が身につけるしかない。そんな社会がやってくることを信じたい。そして僕は真夜中に全身のかゆさから解放されたゾウの夢を見る。ぱおーん。(所要時間40分)給食営業マンが本になりました。よろしく。【電子版限定特典付き】 給食営業マン サバイバル戦記 カスハラ地獄、失注連鎖、米の仕入れも赤信号