Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

退職金が出なかった。

会社を辞めて1週間。相談も計画もなく勢いで辞めた僕に、当初、妻は「キミの人生だから好きにすればいい」と、それなりに支持してくれていたのだが、時間が経ち、「次」を考えていないこと、退職金がないこと、賞与が支給されないことが明らかになるにつれ、その支持がすっかり怒りに変わってしまった。「好きにすればいいと言いましたが、何も考えずに行動しろとは言っておりません」と言われて、返す言葉もない。全くもって不徳の致すところである。とりあえず1ヶ月。妻によれば、それまでに職業あるいは業として金を稼ぐ方法を見つけなければ、僕は大変な災厄に遭うらしい。冬の相模湾は命を落とすほど寒いと呟く妻が不気味だ。サーフィンで溺れるのだろうか。妻に薦められて保険に加入したとはいえ恐ろしい。あと3日在籍していれば貰えたはずの賞与。それについてはバカアホマヌケと非難されても仕方ないほど迂闊であったが、退職金については退職金制度そのものが設置されていないのでどうにもならない。妻は僕が急に辞めたこと自体を疑っており、退職金がないのは懲戒免職になったからだと考えているみたいだ。心外。懲戒免職ではなくボスとの関係をこじらせムカついての怨恨退職だ。この疑惑を払拭するには会社に証明してもらうしかない、恥をしのんで人事に依頼してみたが「自己都合退職の証明は出来るが懲戒免職ではない証明は出来ない。自分から勝手に退職しておいてアホなんですか」という事務方特有の機械的で血の通っていない回答に腹が立ち、頼むのをヤメた。なぜ、縁を切った組織に頭を下げなければならないのか。しかし、これでは疑惑を払拭出来ない。仕方ないのでプレゼントで怒りを鎮めることにした。女性が喜ぶであろう、ブルガリ、ティファニー、コーチ、グッチを買ったら「無職のくせに生意気な」と罵られて逆効果、最悪真冬の相模湾になりかねないので、4℃かパナソニックのドライヤーあたりで手を打とうかと考えている。リーズナブルだが贈り物とはすなわち気持ち。気持ちが入っていれば良いのだ。贈り物に不満をあらわすような難儀で面倒な人物が周辺にいないことだけが無職中の幸いである。(所要時間10分)