Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

オッサンが1週間使った「クラブハウス」の良いところ悪いところ全部話す。

話題の紹介制音声SNS、Clubhouse(クラブハウス)を1週間、毎日数時間使ってみた。機能の詳細の説明は他の人にお任せして、1週間使ってみて見えてきたものをお話したい。率直にいうと、想像以上に面白かった。久しぶりに「盛り上がっているクラスメイトの輪を外から眺めているときの、あの、優越感と疎外感がごちゃまぜになった感じ」と「深夜ラジオで有名リスナーとDJのトークを聞いている幸福な気分」を味あわせてくれたクラブハウスには感謝している。

1週間使ってみて、自分なりの使い方を見出すことが出来た。①フォロワーの人が参加しているルームに参加して、30秒聞いて、面白かったらラジオのように聴く。②外国語のルームに参加してヒアリングのトレーニングにつかう。③深夜3時半過ぎに不定期に鬼平犯科帳を朗読する。以上3つが僕の使い方である。よろしかったらフォローしてほしい。

f:id:Delete_All:20210212115151j:image

ここからはクラブハウスの良いところ悪いところ、そして展望(楽しみ方)について書いていく。使ってみてわかったことは、クラブハウスの中毒性、時間浪費マシンぶりだ。「ログを残さない」「口外禁止」「招待制」という要素が、「今」「そこにいなければ」「聞けない」というリアルタイムなプレミアム感につながっている。COVID19以降の生活様式の変化で、他愛もない雑談への飢えが満たされていく感じがあって、ついついルームに浸ってしまう。

この熱が冷めたときがクラブハウスの勝負どころではないだろうか。というのも、どうしても時間的に拘束されるからだ。聴くだけなら、何かをしながら参加することは可能だが、会話に参加する側になると仕事や作業を中断しなければならなくなる。それはかなりハードルが高い。実際、僕は仕事中にクラブハウスを起動していたけれども、ルームに入って人の話を聞くことしかできていない。

つぎにユーザー。「ビジネスな人が多く参加している」印象をお持ちの方は多いと思われるけれども、それは間違っている。いろいろな人が参加しているけれども、良くも悪くもビジネスな人が目立っているだけである。薄味ビジネスな人たちが「目指せインフルエンサー」「お互いに絶対フォロー」「毎日完全フォロバ」「1日1000フォロワーアップ」という薄気味悪いルームをたくさん作っているのを観察するのはクラブハウスの楽しみのひとつであると断言しておく。

ルームの内容について。(今のところ)脚本や進行が存在しないルームがほとんどなので、ダラダラとまとまりのないトークが展開されるルームが多い。仕切ってくれる存在がいないルームは時間の無駄なので早々に退席することをお勧めする。話の内容についても、かなり酷い内容のルームも見られる(怪しい医療系とか)。芸能人や有名ユーチューバ―が参加しているルームであっても酷い内容のものが多いので、そういうときは、「この人は編集あってこそなのだな」という哀しい気持ちとともにルームを出ていこう。時間の無駄である。ログを残さない、口外禁止ということを信じて話すような脳髄までピュアな芸能人は使わないほうが身のためだと思った。

ピュアといえば、ピュアな人は気を付けてもらいたいことがある。リーダーを中心にそのシンパのみが話せるような設定にしておけば、ちょっとした宗教チックなルーム環境が出来るので、ピュアな人は「こんなに周辺から賛美されている話をする人なら信じてみよう」とコロっと落ちてしまうだろう。すでに、薄気味悪いビジネスな人たちあたりは、オンラインサロン的なルームを作ってミサを開いていることでしょう。今のところ、自由にルームから離脱できるので、怪しいと思ったらすぐに脱出しよう。運営サイドには、ルームから自由に出られないようなシステム(承認制離脱システムのようなもの?)を作らないようにお願いしたいところである。

使い方と展望。使い方は、自分に合った雑談を選び、計画的に(時間を浪費しないように)使う。リアルタイムでログがないだからといって、それが無上の価値を生むとは限らないということを意識して使おう。記録できないライブ盤はその程度ということ。気楽な気持ちで、暇があって気が向いたら、起動するくらいの付き合いかたでいいと僕は思うし、今のところ僕は楽しめている。

クラブハウスの今後の展望(楽しみ)としては、いち早く参加している著名人がクラブハウスでの発言がきっかけに失脚すること、ビジネスビジネス言っている人が下半身関係のトラブルを起こすこと、そういう小さな事件が起こることだ。うまくいけばその瞬間に立ち会えるかもしれない。そういう危ういところがクラブハウス最大の魅力だろう。また、「ビジネス、ビジネス」言っているビジネスな人たちの中にはクラブハウスばかりやっていて、ビジネスが動く時間もクラブハウス三昧状態であることが可視化されて、正体が透けて見えるのは、リアルタイムなSNSならではの醍醐味だ。冷静に考えて、スゴイ人はダラダラと知見を披露することはないでしょ。

クラブハウスは46才の僕でも楽しめる稀有なSNSだ。興味があれば使ってみてほしい。興味がなければ、スルーしよう。無理に使うことはない。僕はアンドロイドが使えるようになったらヤメるつもりでいる。ウチの奥さんがアンドロイドなので万が一、発言をチェックされるとよろしくないからだ。雑談を雑談として楽しめ、自分を律する人間だけが楽しめるのがクラブハウスなのだ。(所要時間29分)会社員目線のエッセイ本を書きました。→ぼくは会社員という生き方に絶望はしていない。ただ、今の職場にずっと……と考えると胃に穴があきそうになる。