12月16日にKADOKAWAより発売される「神・文章術 圧倒的な世界観で多くの人を魅了する」の冒頭部分「はじめに」を公開します。はじめての実用本で文章術を切り口に、書くものの作り方、書くことで人生を充実させるコツについて僕の経験から再現性にこだわって書いた本です。書ける人目線ではなく、書けない人目線で、今この瞬間から書くことで人生を変えられるをテーマに僕なりの考え方を述べております。製品版は下の画像のような雰囲気になります。よろしく。
はじめに
書くだけで全てがうまくいく
この本を手にしたあなたは本当に運がいい。
すでに書いている人はラッキー、書いていない人は超ラッキー、これまで一度も書いた経験がない人は超超超超超ラッキーである。
なぜなら書いている人も書いていない人も、本書を読むだけで思うがままに個性あふれる文章が書けるようになり、悩みが消え、前向きに生きられるようになり、人生を切り拓くきっかけをつかめるようになるからだ。
たとえば僕の場合、次に挙げる悩みが消えたおかげで、人生が突然好転しだした。
➀仕事面でのメリット:
・「自分の考えをうまく言語化できない」という悩みが消え、苦手だったプレゼンや企画提案が思いのままにできるようになり、営業成績がアップした。
・「理由はないけど、うまく付き合えない」馬の合わない上司に対するストレスから解放されて、仕事が円滑にすすめられるようになった。
・新しいプロジェクトに取り組むときに抱えていた不安を自信に変えて、同僚たちへ助言できるほどの余裕を持てるようになった。
➁プライベートでのメリット:
・「自分はこのままでいいのだろうか」という将来に対する漠然とした悩みが薄れて、悩みを明確な目標に変えられた。
・「休日の昼過ぎまでごろごろと寝て過ごす」ようなだらしのない生活が激変して、充実した毎日を送れるようになった。
・「初対面の人とうまく話せない」という人づきあいへの苦手意識から解放されて、人間関係を築くことに苦労しなくなった。
➂人生設計上のメリット:
・「読書をしても内容が頭に定着しない」「映像作品を見ても内容が右から左へ流出してしまう」という情けない状態から脱して、インプットの質が向上して時間を無駄にすることがなくなった。
・書くことが副業となって、収入がアップした。
・「自分の実力では他の業界では通用しない」という負け犬意識が消えて、他業界でやっていく自信が身に付き、転職に成功した。
元手のお金はゼロ。休憩時間や就寝前の「スキマ時間」を利用してのことだから、かかった時間もゼロ。始めるにあたって、資格も経験も不要。
いつでも、どこでも、誰でも、自分ひとりで、紙とペンさえあれば、今、この瞬間から即実践できる。
これほど再現性の高いノウハウが、果たして今までに存在しただろうか……。
・書けば書くほど悩みが消えるワケ
僕は、フミコフミオ。作家やライターといった専業の執筆業ではない。ブログを書いているだけの、普通の会社員だ。僕は20年以上にわたって文章を書き続けている。「どうして、そんなに書き続けることができるのですか?」「心の底から文章が書くのが好きなんですね!」と驚かれたり、呆れられたりする。
そのたびに「文章を書くことが私にとっては生きることなのです」とか「書くことによって心が浄化されていくのです」などの綺麗ごとを言ってみたいと思う。だが、そこをぐっとこらえて、正直に告白しよう。
「文章を書くことは好きだ。だが、好きだけでは20年も続けられない」
ではなぜ、書き続けてこられたのか。書けば書くほど、自分が思うままに文章が書けるようになり、生きているうえでの悩みや迷いが消えたからだ。人生が良い方向へ向かったからだ。自分の人生を意のままにデザインできるようになれたからだ。毎日が充実して、生きるのが楽しくなったからだ。
このように、書くことには、
「思い通りに文章が書けるようになる」×「人生を良いモノにできる」
という、2つの効果がある。
僕は、書くことによって、小さなブレークスルーを何度も経験できた。仕事上のピンチを乗り越えられた。プライベートでも悩みを抱えることはなくなった。「20年間続けられた」のではない。「20年間やめられなかった」のだ。
だが、実際に「さあ書いてみよう!」といった段階になると、どうしていいかわからず愕然としてあきらめてしまう。才能がないと絶望してしまう。そういう人は多いのではないか。僕も同じだった。だが、安心してもらいたい。それは書く準備ができていないだけだ。
準備とは、自分のなかに「書くもの」を築き上げることだ。難しく思えるかもしれない。大丈夫。誰でも、簡単にできる。
・「書くことを人生の武器にする方法」を全部話す。
「書くもの」「書きたいもの」「書くべきもの」をつくれば、誰でも書ける。おのずと個性あふれる文章は書けるようになる。本書は「書くもの」のつくり方について書かれている。つくり方といっても、文章テクニックやメモ術といった技術の本ではない。
「書くもの」をつくるというと、難しく思えてしまうけれども、拍子抜けするほど簡単だ。ちょっとしたコツさえつかめば「書くもの」は、超簡単につくれる。プロの作家でもライターでもコピーライターでもない、ただの普通の会社員にすぎない僕が、インターネットにアップした文章が多くの人に読まれて、こうして本を執筆していることが「誰でも書けるようになる」という事実の証明である。
そして「書くこと」は、「『物語ること』で人生をより良いものにするための方法」に繋がっていく。「思い通りに個性あふれる文章が書けるようになること」と「人生を良いものにすること」、これらはいわば自転車の両輪だ。どちらが欠けても前に進めない。一挙両得の贅沢で魔法のようなテクニックでもある。
「人生をより良いものにする」とは、「ひとりでに良いものになっていってくれる」ということではない。より主体的に「自分の手で切り拓く」イメージだ。僕らの人生は僕ら自身のものだ。だから、自分の力で生き抜いていくしかない。人の力を借りずに自分自身で打開していくことが大事だと思うし、価値があることなのだ。
僕はこの場で、どうやって「書くもの」をつくり、「書くこと」によって、どのようにして人生を良い方向へ向けられたのか、明かす。
つまり「書くという行為を人生の武器にする方法」を余すところなく全部話す。言い換えれば、本書は、「書くこと」を武器に戦い抜く人のための、サバイバルマニュアルである。
「怪しい」「何か企んでいるのではないか」と疑う人もいるかもしれない。何の企みもない。
先日、僕は47歳になった。人生の折り返し地点をターンしたので、そろそろ善を積み重ねておきたいと考えただけである。今からでも善を積めば、ギリギリセーフで天寿を全うできるのではないか、と思ったのだ。
いわば、この本は僕のリアル終活なのである。そして、この本を「書くこと」によって、僕も自分の人生を一段と良いものにしているのだ。
・書くだけであなたも天才になる
本書では、「書き捨てメソッド」を通じて、書くことと、書くことを通じて人生がどう良くなるのかについて、具体例を示して伝えている。概要は次のとおりだ。
第1章は概論だ。捨てる意識を持つことから「書き捨て」メソッドについて具体的に解説している。書き残すことと書き捨てとの違い、書くことが発想を生み出す仕組みを通じて、これからの時代を生き抜くための世界観の必要性について解説する。
第2章では、書くことを、文章を作成する行為だけにとどまらない思考や意識の言葉への変換作業と定義して、「考える」に対して「書く」の優位性を示す。そこから、記録(メモ)と創造(書く)の相互作用がよりよい創造を生み出すこと、世界観のつくり方について、誰でも実践できるように具体的に解説している。
第3章では、最近世の中でもてはやされている「ブレない生き方」のアンチテーゼとして「ブレる生き方」を提案している。「正しくブレる」とは何か、書くことが容易に正しくブレた人生をもたらすことについて説明しながら、書くことが生き方に与える影響について示している。今のブレている生き方に光を当てられるはずだ。
第4章では、あえて書けない理由について例をあげて否定していくことで、誰でも容易に書けることを示していく。書けない理由をひとつずつ壊していき、「書けない」のほとんどが思い込みであることを明らかにするとともに、書くことにとどまらない技術よりも大切な、ものについてお話させていただく。
第5章は、いよいよ書くという行為の最終目的である「物語る」についての章である。「物語るとは何か」「物語るという行為が人生にもたらすのか」といったメリットをあげた「物語りのススメ」から、物語るという行為が誰にでも簡単にできるように、物語るの難易度ハードルを下げ方についてお話させていただく。
第6章では、まとめである。「書くこと」が人生を好転させていくことについて具体的に示す。意識レベルや気持ちの問題だけではなく、書くことがリアルな人間関係をどう変えていくのかについてそのメカニズムを解き明かして、書くことへの推進剤にしていただけたら幸いである。
最後は実践篇。書くことが僕らの人生をどのように良いモノにしていくのか、食品会社で働く会社員フミオ君を主人公のサクセスストーリーを通して分かりやすく解説している。また、書くときに問題になるものに対してQ&Aで回答している。本書のまとめとしてだけなく、イントロとして活用していただける。
・人生に遅すぎることはない
これから僕が述べることは、全部、僕の経験に基づいている。スペシャルな人のスペシャルな経験ではなく、普通の会社員として生きてきた僕の経験なので、多くの人に「あるある」「できそう」と共感していただけるのではないか。
残念ながら、これからは間違いなく厳しい時代になる。生き馬の目を抜く、ボーッとしていたら、カバーできないほどの置いてきぼりを食らうスピード感を伴った残酷な時代だ。気づかないうちに勝者と敗者を生む、〝静かな戦争〟のような時代だ。
ただ、漠然と武器を持っているだけではダメだ。戦える武器を持っていなければ、勝率は低くなってしまうだろう。戦うことすらかなわないかもしれない。
個性があればいいわけではなく、武器になる個性でなければならない。あなたの個性は武器になる個性だろうか? 自分の武器が〝戦える武器〟なのかチェックしておこう。
あなたのなかに〝武器〟になるものはあるのか?
真面目に仕事や学業に向かって一日を丁寧に無駄にしないように生きていれば、それだけで武器は見つかるのか?
インドあたりまで自分探しの旅に出かければ見つかるのか?
見つからない。なぜなら、あなたの〝武器〟は、ロールプレイングゲームのように世界の果てにあるのではなく、すでにあなたのなかにあるからだ。それはあなたのなかで、卵のように眠っている。その卵を見つけて、あたためて、孵すことができるのはあなただけだ。「書く」という行為は卵を孵すこと、つまり「武器を見つけて鍛えること」なのだ。
先行き不透明な世の中だ。まさか、友達とお茶を飲みながら他愛もない会話をするのが難しくなるとは誰が予想しただろうか。仕事や生活、学業もどうなるかわからない。不安や悩みを覚える人も多いだろう。
そんな世の中で、普通の会社員である中年の僕が、今、こうして不安や悩みでノックアウトされずに、生きていられる。そのうえ、書籍を出版したり、ネットメディアで連載を持たせていただいたり、普通の会社勤めでは得がたい経験をさせていただいている。
どれも、書き続けたことによって得られたものだ。スタート地点は、「このまま何もせずにただ働いているだけで人生は終わってしまう」という漠然とした悩みをどうにかしたくて、目の前にあった紙に自分を取り巻いているものを書きなぐったときだ。そこから嘘のように人生が好転した。今こうして、書くことについての本を執筆しているのも、全部、書き始めたところから始まった。
書くだけでいい。必要なものは、一歩を踏み出す勇気。はじめて補助輪なしの自転車に乗って、ペダルを足にかけて力を入れるときのあの勇気と、自転車で走り出して世界が広がっていった素晴らしさを思い出してほしい。それだけだ。
まずは無理なくできるところからで大丈夫。どんな人でも、この本にある「書き捨てメソッド」で、どんどん人生が充実するからだ。
今この瞬間から、豊かで価値ある未来を手に入れるための一歩を共に踏み出そう。
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この記事は12月16日にKADOKAWAから発売される『神・文章術 圧倒的な世界観で多くの人を魅了する 』からの先出しです。
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