Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

2022年10月14日、神宮球場で泣きそうになった。

f:id:Delete_All:20221016221141j:image

2022年10月14日、プロ野球セントラルリーグクライマックスシリーズ東京ヤクルトスワローズ対阪神タイガースの試合(明治神宮球場)を観戦した。試合結果はヤクルトの逆転勝ち、3連勝で日本シリーズ進出を決めた。高津監督おめでとうございます。

試合は3人で観戦した。飲み屋で意気投合したひと回り年下の友人(35)が「クライマックスシリーズを現地観戦したい」というので誘ったのだ。彼がヤクルトファンの知り合いを連れてくるというので3枚チケットを手配した。

f:id:Delete_All:20221016221204j:image

▲3枚チケットを手配する中間管理職(48)

東京ヤクルトスワローズの本拠地、学生野球の聖地明治神宮野球場前で待ち合わせ。あらわれたのは知り合いと、知り合いといい感じの関係にあると一瞬でわかる二十代の女性であった。

f:id:Delete_All:20221016221233j:image

▲聖地 明治神宮野球場。

試合は3点リードを守らんとする阪神のエース青柳と、攻略しようとするも得点できないヤクルトスワローズの緊迫した展開。

f:id:Delete_All:20221016221251j:image

▲青柳さんの打ちにくいフォーム。アンダースローなのに球が速い。

f:id:Delete_All:20221016221309j:image

▲3冠王村神降臨

ヤクルトファンが陣取る一塁側は、トイレに行くタイミングがないほどの、歓声、悲鳴、ため息の連続であった。そこは野球の聖地そのものであった。僕はナイターだと平均10杯のビールを飲んでしまうが、日本シリーズをかけた熱い試合展開にビールを飲むのを忘れてしまった。

f:id:Delete_All:20221016221335j:image

▲7回裏に内野安打1本で5点入る奇跡が起こった。9番山田もかなりレア。

一方、僕の傍らでは年下知人カップルがオスナとサンタナのようにイチャイチャしていた。

f:id:Delete_All:20221016222315j:image

▲ヤクルト名物。仲良しコンビ、オスナとサンタナ。アップはいつも一緒。

野球観戦には人それぞれの楽しみがある。それでいい。これでいいんだ。試合は6対3でヤクルトの逆転勝利。ヤクルト勝利の後、胴上げや表彰式といった一連のセレモニーが終わるまで僕らは見届けた。球場を後にしたときは22時半を過ぎていたのではなかろうか。僕らはそれぞれ別のことに集中していたが、集中しているがゆえに、3人とも食事を忘れていた。空腹であった。何より祝杯をあげたかった。勝利の美酒を味わいたかった。

f:id:Delete_All:20221016221348j:image

▲最高に盛り上がった僕らは神宮球場を後にした…。

「このまま店に入って晩飯を食べながら祝杯でもあげよう。何か食べたいものはあるかーい?」と年上の僕は、若い二人に声をかけた。「祝杯いいなー」と友人、「サイコー」と彼女。よかった。聖地は性地じゃなかった。野球を愛する心は一緒だ。疑った僕の心が汚れていた。「神宮外苑の店入る?それとも渋谷?新橋でもいいよ。ビールに合うのは唐揚げかなー。焼き鳥もいいなー」と盛り上がる僕。48歳。そんな僕の、中年特有のウザさ、暑苦しさ、お気持ちを汲んだのだろうね、友人は多少申し訳ないような顔面をして「申し訳ないけど、俺ら二人で行きたいんで。今日はありがとうございましたー」とだけ言い残して女性と外苑の夜に消えた。最後までオスナとサンタナのようにイチャイチャしていた。

f:id:Delete_All:20221016221431j:image

▲深夜0時過ぎに食事を買う寂しい中年のレシート。カラダのことを考えてパスタサラダ。

僕は虚無になってひとり地元の駅まで電車で帰り、途中のコンビニで買ったサラダパスタを食べて寝た。僕はプロ野球を愛する1人の男。明日はいいことがあるさ、と思っているところに翌朝こんな追い打ちメールが着弾した。

f:id:Delete_All:20221016221450j:image

日本シリーズのチケット抽選当選せず。なんのためのファンクラブのプラチナ会員やねん。どうやら僕は野球の神に見放されたようである。きっつー。(所要時間20分)