Everything you've ever Dreamed

ただの日記です。それ以上でもそれ以下でもありません。

会社上層部の固定電話信仰が想像以上にキツかった。

会社が楽しくて仕方がない。在宅勤務やテレワークに対して一定の無理解を示している会社上層部のことを考えるだけで、笑みがこぼれてしまう。彼らが強引に元の勤務体制(社員一律出勤)へ戻そうとする信念が、どこから来ているのか探るのが楽しくて仕方ないのだ。これまでは「バカだな~」と笑っていればよかった。だが、タイミング悪く、社長が体調を崩して休養に入ってから、専務を中心とした勢力によって元の勤務体制に戻そうとする動きが現実味を帯びている。僕個人としても、上層部から敵対していると思われ、刺客(人事マン)を放たれ、行動を厳しく監視されている。

なぜ、上層部は在宅勤務やテレワークに対して頑なに否定的なのだろう。考えたところでバカの壁が高すぎて越えられそうにないので、ダイレクトに質問をしてみた。答えはオカルトであった。「固定電話からの電話でないと相手に信用されない」「携帯やスマホからの着信は信用にかける」…だから出社して電話をかけなければならない。このような昭和から脈々と受け継がれてきた強固な固定電話信仰が、上層部の行動原理であった。きっつー。ウチの会社はテレアポや集客を外部に委託しているので、原則、アポ電をかけることはない。つまり名刺交換やメール交換を済ませた、特定できる相手に対してしか電話をすることはない。「ある程度関係性を築いた間柄であれば携帯から電話しても問題ないでしょう」という僕の意見は「親しき仲にも礼儀あり」「相手にはナンバーディスプレイが実装されているのだぞ」と一喝されて蒸発した。そして、たまらず以下のツイートをした。

皆さまから様々なご意見ご忠告をいただいた。参考になった。あざーす。突き詰めれば、得意先の信用のもとが固定電話番号にあるのなら、携帯やスマホからかけても固定電話番号が通知されれば良いのである。僕はその種のサービスを資料にまとめて上層部に提案した。これなら携帯から電話しても固定電話からかけたことになります、と。勝った。終わった。お疲れちゃーん。バイバイキーン。だが、このときの僕は固定電話信仰を甘く見ていた。上層部はこう言い放ったのだ。「何もわかっていない」

その後、聞かされた固定電話信仰は僕の想像を超えていた。彼らの言う「相手」、「信用」の対象、固定電話に対する認識、すべてを僕は取り違えていた。「固定電話信仰乙www」とバカにしていながら固定概念にとらわれていたのは僕であった。彼らのいう、固定電話から電話をかけることで信用を得られる相手は客や取引先ではなかった。上司や同僚や部下といった社内であった。そこに客はいなかった。出勤してオフィスで仕事をする。デスクに設置された固定電話から得意先へ電話をかける、あるいは得意先から固定電話にかかってくる(ナンバーディスプレイで部署全体に通知)。周りにいる同僚たちに会話を聞かれる。「こいつはサボらずに仕事をしている」という信用を得られる。これを相互におこなうことでお互いに信用が高まるとともに、「あいつがやっているなら俺も」という競争心が煽られ、サボる人間がいなくなり生産性が上がる、という考え方であった。きっつー。

必要なのは固定電話「番号」ではなく固定電話からかけるという「行為」。固定電話番号信仰より2ランクほど純度の高い固定電話原理主義。いってみれば、江戸時代の五人組のような極めて現実的な支配のための相互監視システムであった。いまどきそんなものでモチベーションが上がると考えていること自体が恐ろしい…。会社が変な方向へ行かないよう作戦を考えているが、力及ばず元の勤務体制に戻りつつある。そしていよいよ来週から朝礼が復活する。「朝礼ならオンラインで出来る」という僕の提案を上層部は汲んで妥協してくれて、オンラインで朝礼に参加した後で出勤するのも認めてくれることになった。ちがうそこじゃない…。僕の失脚を画策している刺客人事マンから、あまり逆らうと立場が危ないですよ、と同情される始末で、本当に会社が楽しくて仕方がない。マジで毎晩うなされているよ。(所要時間24分)

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